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★思い出の一杯・・・5(新橋)

アバフェルディ、これは私がモルトの世界に浸るようになった本当の一杯かもしれない

もともとお酒に興味がでたのは、学生時代に酒屋さんでバイトをしたことが起因しているかもしれない。学生の時はクラブ活動がオフになるとまずバイトに精をだしていた。貸しレコード屋さん(懐かしいですよね(笑))、電気屋さん、そして結構大きな店舗の酒屋さんの配達。よく在庫整理ででたお酒を貰ってきたものである。

そんな学生時代をすごし、社会人になり、先輩にあちこちに連れまわされるも、時々自分ひとりでバーには行っていた。

ある時先輩に連れて行かれたバーが気に入り、ちょくちょくとお邪魔するようになって、色々なお酒を覚えるようになった。いま思い出せばその店で初めてシングルモルトに出会ったと言っても過言ではないだろう。

それまではもっぱらバーボンばかり飲んでいたが、その店では結構なシングルモルトを揃えていたので、自分としてもだんだん味が分かって、脱バーボンになったきっかけのお店である。

そこでよくTony”sバーの話を聞かされていたが、今のようにネットも普及する前の時代。情報はないから行かなければどんなお店だか分からないし、しかも結構凄いコレクションであると聞かされていたので、若輩者の自分にはまだ早かろうとあえて行かなかったのである。

それから月日は流れ、新橋に勤めるようになって意を決して始めてTony”sバーにお邪魔したが、残念ながらTonyさんは他界した後だったのである。最初に紹介された時に行っておけばよかったと後悔するもおそし・・・・

しかし、Tony”s バーはものすごいラインナップを揃えていた。 何回か通ってトニーさんのお姉さんであるベティさんと仲良くなり、いろいろとモルトの事を教えてもらいつつ、自分でも勉強を始めたのである。

飛び飛びに飲んでも分かりにくいので、やはりAから攻めようと思ったのもベティさんからの提案であったし、それが出来るのもTonyさんならではのラインナップだからであろう。

その時に飲んだ最初のモルトがこの花と動物のファーストのアバフェルディであった。しかもこれは、深い余韻と、素晴らしい香りの広がりで、モルトの世界を更に広げてくれたと、今になって思い出される。

たぶんその後のアバフェルディでは、そんなに感動しなかったかもしない(汗)

この後は、当然A,B,C・・・と最後まで達成したのは言うまでも無い。マイケルジャクソンの本に家に帰っては、色々コメントを書き入れたものだ。

そんな、Tony”s Barも昨年末で一度看板を下ろしてしまった。でも今は内装もお酒も殆ど変わらずにOさんが引き継ぎBar T.Oとしてやってくれたので、一安心している。

沢山のモルトの勉強をさせてくれたベティさんありがとう。 病気が早く直るように回復を願いばかりである。

#The Bar

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