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コニサーズクラブ(2010/11/28)テーマ「マノックモア」

余市(10/11/28)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

 今月のお題は、「マノックモア」である。
 オフィシャルボトルのブラックウイスキーが有名ではあるが、それ以外にオフィシャルボトルとしては花と動物シリーズやレアモルトがあるのみだ。
 そんなマイナーな蒸留所であるが、過去のテイスティングノートを見ると、SMWSの64.10、64.15が見つかった。印象をまとめるとバーボン樽の個性や酸味、甘みを感じているようだ。
 
 今回の5本にそれが感じられるかどうか、興味深いところである。
 さて、今月のモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] オールドモルトカスク マノックモア one/288 1991-2009 18年 50% ***

(香り) トップノートはたいへん上品な香り。しだいに香りは開き、トロピカルフルーツが出てくる。軽いミントの香りと、酸味。かすかに麦芽風味。

(味)  フルーティではあるが意外にドライ。加水すればドライな印象が無くなり、フルーティ、アンド、フルーティ。非常に明るい印象だ。

*** [No.2] エクスクルーシブモルト マノックモア cask no.6600 one/234 1992 16年 53.8% ***

(香り) 香りの立ちが遅い。しだいにミントの香りと甘い香りが立つ。
 さらに時間をおけば、まったりとした香りとなる。キャラメルの香りが感じられる、バーボン樽熟成か。さらに時間を経るとカルピスの香りも出てくる。

(味)  トロピカルフルーツの味わい、フルーティーではあるがドライだ。しだいに濃い葡萄の含み香も。味にうまみを感じる。

*** [No.3] ジェームスマッカーサー マノックモア cask no.2755 1990-2001 59.8% ***

(香り) フルーティーとミントがバランスしている。ミントの香りは、たいへん優しいものだ。注意深くすると奥に熟成香がある。しだいにまったりとした香りに変化してくる。

(味)  フルーティさが心地よい。ただしドライで甘みが少ない。しだいにうまみ成分が広がり、味わい深いモルトとなる。
 さらに爽やかなフルーツから、深い香りのトロピカルフルーツに変化する。

*** [No.4] レアモルト マノックモア 1974-1977 22年 60.1% ***

(香り) わずかなピートを感じる。次に酸味を感じさせる香り。アルコール感はたいへん強い。しだいにフルーティーさが開いてくる

(味)  かすかにウッディーな味わい、熟成からくるものか。さらに上質なフルーツが広がる、口に含んだ旨みも心地よい。香りより味に素晴らしさを感じるモルトだ。

*** [No.5] マキロップチョイス マノックモア cask no.3696 1984-1999 60.7% ***

(香り) トップノートはシェリー樽の香り。たいへんトースティーだ。くどいと感じるぎりぎりのところでとどまっている。

(味)  シェリー樽由来の味わい。やはりトースティー、味もやはり嫌味になる一歩手前で踏みとどまっている。
 シェリーだけで終わらない、複雑な含み香がある。

#Tasting Note

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