山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。
今月のお題は、「グレンロセス」である。
グレンロセスといえば、たいへん洒落たデザインのオフィシャルボトルで有名である。またラベルにはビンテージが表記され、オフィャルボトルにしてはたいへんマニアックだ。
シェリー樽を多用するハウススタイルではあるが、マッカランのような典型的なシェリー樽熟成ではなく、バランスのとれた綺麗な味わいである。 飛びぬけて旨いモルトも無いが、不味いものも無い、そんな印象を持っている。
さて、そんなモルト5本を紹介しよう。
*** [No.1] ロナック グレンロセス オーク 1973-2008 40.3% ***
(香り) トップノートは心地よい酸味。しだいにミントの香りが立ってくる。さらにたいへん香ばしいかおりも出てくる。
(味) 心地よい苦味があり、長熟を感じさせる。1960年代蒸留の古い味わいがある。基本的にはドライ。
*** [No.2] ダンカンテイラー グレンロセス オーク cask no 13498 1968-2008 39年 48.2% ***
(香り) 香りの立ちが遅い。しだいにエレガントな香りが現れる。さらにたいへん変わったフルーツの香りも出現する。フルーツの香りはたいへん多い。じっくり味わっていれば、たいへん重厚な香りに変化する。
(味) フルーティーではあるが、たいへん心地よい渋味がある。苦味も心地よい、やはりドライ。時間が経つほどに美味くなる種類のモルトだ。
*** [No.3] ブラッカダー ローカスク グレンロセス オークホッグスヘッド 158/277 cask no 18832 1989-2004 14年 56.6% ***
(香り) たいへんアルコール感が強い、かつドライ。奥にはハッカの香りも。焼けたアルコールの香りはあるが、さわやかでもある。
(味) 若さが感じられる、熟成不足。アルコール由来の甘味。
*** [No.4] エイカーダイク グレンロセス 1990-2004 56.6% ***
(香り) トップノートはエステリー。ミントの香りも爽やかだ。アルコール感は強くはあるが、まったりした香りがあり、きつく香ることは無い。
有機溶剤系の香りが立つが、反面香ばしさもある。しばらくするとシェリー樽由来の焦げたゴムの香りが出てくる。
(味) やはり焦げたゴム。ただしエステリーが強く嫌味な硫黄臭は弱い。たいへんまったりしている。
*** [No.5] スコッチモルトセールス グレンロセス 1989-1999 10年 62.6% ***
(香り) トップノートは甘い香り、砂糖水の香りか。香りの数は少なく単調だ。
(味) やはり甘さが感じられる。アルコール感が強くピリピリする。
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#Tasting Note