山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。
モルトの会、テイスティングノート
2008.6.22 スタンドバーにて
今月のお題は、「インチガワー」である。
インチガワーといえば「塩辛い」モルトとよくいわれるが、実際はどうなのであろう。
香りにヌカの個性は感じたものの、味わいには塩辛いといったコメントはメモに見当たらない。
いっけんマイナスイメージのコメントと捉えられてしまうが、全体的な印象では香りの数、味の数とも豊富で、味わい深いモルトであると感じた。メンバーのコメントも悪くないモルトであった。
さて、そんなモルト5本を紹介しよう。
*** [No.1] スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS) No.18.22 1985-2005 20年 51.7% ***
(香り) トップノートは爽やかなミント。酸味が心地よく、果物の香りが盛りだくさん。奥にはややまったりとしたヌカの香りがある。
(味) 深みがあり、まったりとしている。ややにがみをともなう、最初は単調な味わいに感じるが、しだいにフルーティさが開いてきて、さらにはウッディな熟成感も現れる。
*** [No.2] アデルフィー インチガワー 1985 19年 55.5% ***
(香り) まず濃い香りであることが認識できる。次には、エレガントで心地よい酸味が感じられる。十分な熟成感であるが、ウッディーな印象ではない。癒される甘い香りが心地よい。
しだいにバニラやバタースカッチの香りが現れて、複雑な香りのモルトである。
(味) ジンとくる濃いブドウの含み香。ウッディな深みもあり、ベリー系の香りとバランスしている。奥には伽羅の味わいもある。
*** [No.3] シグナトリー インチガワー シェリーカスク 1980-2005 24年 55.6% ***
(香り) まずヌカ臭さを感じるが、続いてあらわれるフルーツに消されて、爽やかさが全体の印象だ。
(味) 上質なシェリー樽熟成の味わい。わずかにこげたゴムはあるが、香ばしさの個性と言ってよい。
*** [No.4] ディアジオ レアモルト インチガワー 1976 27年 56.5% ***
(香り) まずヌカを感じるが、すぐさまエレガントで爽やかな香りに満たされる。花のような香りも素晴らしく、じつに色彩感豊かな香りである。
(味) まず酸味を感じる、鼻にぬけるアルコール感は強い。しだいに濃いブドウに満たされ、盛りだくさんのフルーツとなる。
*** [No.5] マキロップチョイス インチガワー 1981-1999 17年 59.5% ***
(香り) トップノートはヌカの香りであるが、すぐに爽やかな香りに変化する。深々とした印象のモルトだ。
(味) やはりヌカは感じられるが、爽やかさがそれを上回る。わずかなピートの個性がある。
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※各種インチガワーのテイスティングノート(モルトクラブ)
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