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コニサーズクラブ(08/1/27)テーマ「ラガヴリン」

ラガヴリン(080127)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2008.1.27 スタンドバーにて

 今月のお題は、「ラガヴリン」である。

 ブイランドイメージに対して、モルトの出来は良いか悪いか?
今回の5本に対して答えるならば「悪かった」である。ラガヴリンに対する期待が大きいことも事実であろう。
 アイラモルトの中でも、この蒸留所に期待するところは大といえる。オフィシャルボトルの16年は非常にバランスの取れたスタンダードモルトで、ピート、酸味、フルーツ、シェリー、甘さが実にうまく絡み合っている。そんなことからアイラのなかでもバランスのとれた秀逸なモルトを期待しているのである。
テイスティングを進めていくと「ヌカ」の香りが共通して香り、やや暗いイメージがあることから、アイラモルトを消去法で消しこんでいくと、1970年後期のアードベッグと回答をだした。だがしかし正解ではないという。
結局、最後まで正解を出せず、ヒントでサーブされたオフィシャルボトル16年でようやくラガブリンに辿り着いた次第である。

さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] テイスト・スティル バニラ・ピート 1/223 1994-2007 56.8% ***

(香り) トップノートはフルーティで軽い酸味。追って、軽いピートが軽いヌカとともに現れる。時間とともにピートは強く香るようになる。
 樹液、あるいは香草が感じられるときもある。

(味)  酸味とピートが強い。シャープなキャラクターで心地よい。やや舌でピリピリする。ピートが強いだけにやや単調。

*** [No.2] AS WE GET IT 8年 57% ***

(香り) 軽くフルーティ、酸味が心地よい。軽くピートが香る。しばらくするとヌカの香りでまったりとする。

(味)  ピートは強いが甘さがあり、 ピートの強いアイラモルトの独特の緊張感はともなわない。

*** [No.3] スコッチモルトセールス クラシック・オブ・アイラ オーク 2006 58% ***

(香り) まずはピートが香る、中程度のものだ。奥にはヌカが感じられる。しだいにまったりとキャラメル香の甘い香りで満たされる。

(味)  深みがありビッグ。味でもキャラメルの個性。甘みと強いピートが意外に協調していておもしろい。やや香ばしい含み香もある。

*** [No.4] スコッチモルトセールス ローラン・ソラン 1991-2006 59.7% ***

(香り) ヌカと強いピート。しだいに上品に変身してくる。エステリー、それも上質なものである。熟成香も十分に感じられる。奥には軽くキャラメル風味。

(味)  フルーティかつさわやかな酸味、しかし深みとコクがありビッグボディ。ピートも強い、ピリピリとスパイシーに感じられる時もある。

*** [No.5] オフィシャルボトル ラガヴリン スペシャルリリース 12年 (1st) 57.8% ***

(香り) 香りの立ちが遅い。砂糖水を連想する香り。奥にはヌカ、酸味がバランスして重たい印象とはならない。

(味)  甘みとピートの味わい。軽い酸味を伴う。ピートにマスキングされ味の複雑さが感じられない。


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