Rothes ローゼス地区 場所
エルギンとダフタウンを結ぶA941を南下していくとローゼスの町に辿り着く。
大きな町ではないが、古くからウイスキーづくりが盛んで現在ここには4つの稼働している蒸留所と、閉鎖された蒸留所がひとつある。
近郊蒸留所:グレングラント、グレンロセス、グレンスペイ、スペイバーン、キャパドニック(閉鎖)
グレングラント蒸留所(カンパリ社) 場所
イタリアで圧倒的なシェア(5年モノが70%)を誇っているブランド。
スコットランド以外で売られた最初のウイスキーでもある。
グラント兄弟が1840年に建設した。
ポットスチルはボール型とストゥーパ(仏舎利塔)型の2タイプ、初・再合わせて8基ある。
ガスの直火焚きで、すべてに精留器が付けられている。
仕込み水は蒸留所背後に流れているグラント川の水、別名ブラックバーン(黒い小川)と呼ばれるピート色が濃い水である。
・グレンスペイ蒸留所(ディアジオ社) 場所
ローゼスの街の中心の、ローゼス伯レスリーが建てた城のすぐ下に位置する。
オートミール工場をウイスキー蒸留所に改造したもので、当初はミルズ・オブ・ローゼス(ローゼスの製粉所)と呼ばれていた。
のちにジンで有名なギルビー社に売却されてグレンスペイに改められた。(イギリスの会社が最初に所有したスコッチ蒸留所)
ポットスチルはランタンヘッド型。
すぐローゼス川のすぐ川上にグレンロセス蒸留所があり、かつて冷却に必要な冷水が十分に得られなかったため、ポットスチルのコンデンサーのところにアフタークーラーと呼ばれる補助冷却装置が付いていた。
さらに再留釜にはピュアリファイアーと呼ばれる精留装置も付けられて、酒質の向上に努めていた。
花動シリーズには小型の野鳥「キクイタダキ」が描かれている。
J&Bやスペイロイヤルのキーモルトで、シングルモルトは殆ど出回っていない。
・グレンロセス蒸留所(エドリントングループ) 場所
「ローゼス川の谷」の意味。
95%がブレンド用として出荷され、シングルモルトは現在BBRが丸型のボトルを販売している。
カティーサークの核となるモルト原酒、シーバスやフェイマスグラウスの原酒。
かつてステンレス製のウォッシュバックを導入したところウイスキーの味が変わってしまったため、現在は伝統的なオレゴン松のウォッシュバックで発酵を行う。
スチルはボール型で大きな熟成庫に初留5基、再留5基の巨大なスチルが並ぶ。
・スペイバーン蒸留所 場所
ローゼス街の郊外、森の谷間にある蒸留所。
蒸留所の建設はチャールズ・ドイグ(関連:コールバーン)バーンつながり
昔は処刑場だった土地に建てられている(関連:グレンマレイ)
現在のオーナーはタイビバレッジ(インバーハウス社)、OBにはサーモンが描かれている。
現在は使われていないがドラム式モルティングを最初に導入した蒸留所である。(関連:)
・キャパドニック蒸留所(2003年閉鎖)
創業は1898年、もとはグレングラントの第2工場だった。
道路を2つはさんでグレングラント蒸留所のちょうど向かい辺りに位置する。
創業後3年で閉鎖、その後1965年に再開された際にキャパドニックと改められた。
オフィシャルは販売されたことがなく、全てシーバス系列のブレンド用だった。
ゲール語で「秘密の井戸」という意味、これはグラントとキャパの仕込み水となったブラックバーンの水源地のことだそう。
ウイスキーエキスパート試験まであと15日
#スペイサイド