去る9月28日。
ハイランダーイントウキョウで
ケイデンヘッドのテイスティング会がありました。
この数日前には山陽物産の
『モダンモルトウィスキーマーケット』
も開催されていますが、それは後日に。
さて、ケイデンヘッドの数多あるボトルを
10種類も楽しめるイベント。
しかも破格です。
リストの上から攻めることにして、1杯目。
バンフ36年。
こんな希少モルトが平然とでてくるあたり
最古ボトラーとしての格を感じますね。
個人的に、閉鎖蒸留所をあまり尊ぶつもりはないんです。
閉鎖されてしまうってことは、同業他社との競争に
敗れた結果であるだろうし、それは市場から
見放されたってことでもあります。
ペルノやディアジオのような複数の蒸留所を持つ企業
としても、極少数だがすばらしい樽を生む蒸留所よりも
及第点をたくさん生産できる蒸留所を選ぶでしょう。
単純にその当時としては美味しくなかった。
で片付けてしまってもいいのかもしれません。
しかし、時は経ち愛好家たちの嗜好も変わり
そして樽の中の原酒は熟成を続け
すばらしいものに仕上がる。
このバンフはそんな中の一つだと思いますが
閉鎖とか関係なく美味しい。
こってりとした甘さは樽由来の渋みや
苦味の成分と相まって複雑な広がりを
作りだしていました。
これを、他の香りや味に例えるのは
失礼と感じましたので、ニュアンスだけ。
今年のベスト5に入る、すばらしいものです。