引き続き、マルスウィスキーセミナー。
いよいよテイスティング。
イワイトラディッショナルとマルスモルテージ28年。
トラディッショナルはブレンテッドですね。
グレーン原酒は外部から調達しているとのこと。
実にバランスよく、モルトと引き立てるグレーンの
美味しさが全体を包み込んでいます。
フィニッシュが長いので、水割りやハイボールにも
いいと思いますね。
28年の方は、『柱タンク』という巨大なタンクに
入っていた山梨のモルトを信州に引っ越す際に
持ってきて、再び樽につめて熟成させたもの。
柱タンクとは、出荷するたびに継ぎ足し継ぎ足しいれて
品質を安定化させるためのものです。
鰻のタレと表現していました。なるほど。
で、さらに。
山梨では12年間稼動していたのですが
その際に使用していた樽はミズナラ。
この28年にはミズナラ原酒も含まれているんですね。
なるほどなるほど。
知らないことがいっぱいでしたね。
新発売となるシングルカスク3種類。
樽No1041・1060・162
1041はアメリカンホワイトオーク熟成の1989年蒸留。
新樽をチャーして使用。バニラ香感じます。
3種の中では一番オーソドックスなスタイルですね。
1060はコニャック樽熟成の1989年蒸留。
コニャックのクセというか特徴がかすかに残り
アクセントとなっています。
スパイシーで炭酸を飲んだような刺激を下に感じます。
変り種なコニャック。ちょっと深堀りしましょう。
コニャックはフランスのお酒で、ぶどう酒を2回蒸留し
フレンチオーク樽で2年以上熟成させたお酒。
レミーマルタン・ヘネシー・カミュなどですね。
162はシェリーカスク熟成の1985年蒸留。
このカスクは“いわく”がついていまして
樽を輸入した時に、容量を測るため国税庁の
検査で水を入れて検定したとのこと。
つまり、樽内部に残されたシェリー成分も
流れてしまったということで・・・
なので、シェリーカスク熟成なのですが
シェリー個性が控えめなのはこんな理由から。
国内でこんなにも個性的な3樽が出てくるんですね。
驚きというか感心というか、心引かれる魅力持ってますね。