先日whiskycat1494にやって来たあのオールドボトル。もちろんスプリングバンクの陶器ボトルである。
平成元年(1989)4月1日より施行された酒税法改正に伴い従来の級別表示制度が廃止されたのだが、このボトルには”特級”とその表示がされている。つまりこのボトルは少なくとも今から19年以上前のボトルである。おそらく20年以上前に流通していたオールドボトルであると推測される。
この陶器ボトルは年数表記がされていない。色々調べたのだが情報が錯綜しているので断定は出来ない。とにかくこのボトルは”スプリングバンクマルーンフラゴン”と言う名称である。ボトル中央のSの字の大きいのと小さいのが流通していたらしく、中身は8年物であると推測されるらしい。大阪の木下商事と言う会社が輸入元なのだが、日本向けに贈答用に作っていたと言う説もある。また1985年前後に流通していたと言うのだから今から22年前に日本に流通していたという事になる。しかし、真偽の程は定かではない。
果たしてその中身なのだが・・・あそこでテイスティングした時は、全くアルコールを感じなかった。大げさだが”水”に近いような感じがした。日本酒で言う所の”上善如水”のように口当たり円やかであった。それを店に持ち帰り崩れてしまったコルクを取り除く為にデキャンタしたのだが、生き返ったかのように香り、アルコール、風味を感じる事ができるようになった。
そして今日”スプリングバンク鑑定士”に鑑定して頂いた。僕がテイスティングするよりもスプリングバンクの達人にテイスティングしてもらい鑑定して頂いた方が確かなのは自明の理である。早速それをテイスティングして頂いた。鑑定の結果は・・・香りがあっていい状態であるとの事である。どうやら僕がデキャンタして長い眠りについていた”マルーンフラゴン”を無理やり起こして驚かせてしまったようである。
香りが開いて(デキャンタした時は本当にすごかった!現時点でもまだ香り高い。)いい状態ではあるが、”花の命は短い”らしく、早いうちに飲んでしまわないと金属臭が出てきて、錆っぽくなりとげとげしくなってしまうとの事。う~んこの香りが無くなってしまったら残念だなぁ・・・どうやらパラフィルムをしても酸化を防ぐのは難しいみたいだなぁ・・・。
と言う事でこの貴重な貴重な”マルーンフラゴン”の香りが生きているうちに飲んで頂きたいので値下げを断行します。ずばり1000円ジャストでのご奉仕とさせて頂きます。それでも売れ残ってしまったら、もったいないので僕がこれから毎日チビリチビリと飲んでいきます(笑)そして1ヶ月以内に消費してボトルは店のインテリアにしたいと思います。
スプリングバンク鑑定士さん鑑定ありがとうございました。
#お知らせ