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若旦那らしかった

コンバンハ・・・思い出をしたためる猫バーの店主参段ですcat。ご覧下さる方がいらっしゃるなら嬉しく思います

本日お昼から執り行われた葬儀にて最後のお別れをしてきました・・・平日のお昼間にも関わらず多くの人が駆けつけておられました・・・急なお知らせにも関わらず駆けつけて下さった方、中には突然知ったにも関わらず遠方から駆けつけて下さった夫妻もいらっしゃったり驚きと嬉しさ、若旦那の人望の厚さを感じました。

最期を迎えた時、立ち会うことは出来なかった・・・大将が気丈にも涙も見せず「さっき10分前にいきよったわ・・・こんなに早いとは思わんかった」・・・それを聞いた時は涙も声も出なかった・・・生駒のおかんはその傍で目を赤くして泣いていた・・・僕は全身の力が抜けてその場にしばらく立ち尽くした・・・目の前にある現実を受け入れる事が出来なかったのか・・・自分の中で受け入れる事を拒否していたのか。

身近な人の”死”というものに立ち会った事がなかったから、それがどういうものかわかっていなかったのかも知れない・・・病院の方はしばらくして「ご愁傷様です・・・今から搬送致します」・・・当たり前のように・・・病院では日常茶飯事だから・・・淡々と進行されていく段取りの良さに違和感を感じながらもそれをただ見守るしか僕には術がなかった。

店に行ってtamaちゃんに告げると初めは半信半疑な表情だった・・・その後、大粒の涙を流した・・・懇意にして下さった方にも告げた・・・ずっと涙に明け暮れた・・・猫バーには涙の一日だった・・・tamaちゃんは泣きそうになりながらも笑顔で一日頑張った。

お通夜の日の夕刻は不思議な雨・・・狐の嫁入り・・・斎場に向かう東の空にはとても大きく綺麗な虹が輝いていた・・・まるで皆様に感謝の意を示すかのように・・・いつも気前の良い若旦那らしかった・・・ある方がおっしゃっていたようにお通夜の知らせがエイプリルフールだったのも悪ふざけが好きな若旦那らしかった・・・皆が帰って独りにされたから・・・寂しがる涙のように・・・昭和町には降ったり止んだりの激しい雨・・・人には涙を見せなかった・・・強がりだった若旦那らしかった・・・。

その翌日僕らはお葬式に向かいました。

#日々の出来事

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