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東京遠征の仕上げ

 何の計画性もなく行き当たりばったりで臨んだが、数々の感動と教訓を与えてくれたウイスキーマガジンライブ、そして東京。ウイスキー需要の拡大またその変化などを目の当たりにし自分自身とても勉強になった。また必然であったり偶然であったり色々な人と出会い、多くの感動と刺激、勇気を与えて頂いた。その素晴らしき経験は今後の僕の人生においてとても大きな財産になった。

 そしてその帰りに新大阪に向かう新幹線の中でモブログをしていて、皆様に頂いたメールを読ませて頂いていた。記事毎にコメントをして頂いていたモルト大好き様のコメント(本当に毎記事毎にコメントありがとうございました!めちゃくちゃ嬉しくて感動しました!)を読んでこの東京遠征の旅の最後の行き先を決定した。

 ウスケバでは言わずと知れた名店。大阪十三の「bar.come」何も計画していなかった東京遠征だがドットカムには帰りに寄ろうと思っていた。しかし最終の新幹線で帰ったら新大阪駅に着くのは午後11時30分位になる。「今日はかなり飲んだし、電車もなくなるし・・また日を改めようか・・」と悩んでいた所にモルト大好き様の鶴の一コメント(笑)一人ハイテンションになっていた僕は新幹線を降りるや否やタクシー乗り場に一直線に向かった。

 そしてタクシーに乗り込んで「十三までお願いしま~す!」すると運転手の方は「十三言うたかて広うおまっせ。十三のどこでっか?」そして僕「・・・・。」大体の場所はわかっているつもりだったが酔っているし詳細を聞かれると答えられない・・。携帯で調べても住所や地図が出てこない・・。覚えている事だけを口走る「あぁ・・あの・・確か十三2丁目やったと思いますわ。」すると「ほんで2丁目のどこでっか?」僕は困惑して「あぁ・・あの淀川通でしたっけ?あの広い道の・・ほらあの十三商店街のミスドの裏手の・・・あの歩道橋の近くのガラス張りのバーありますやんか。そこですわ!」すると「あぁ、そうでっか。ようわかりまへんけど、とりあえず走りまひょか。」そらそうだ・・・いくらタクシーの運転手でもそんな説明でわかるはずもない・・。

 タクシーはゆっくりと走り出す。被害妄想だと思うが何か全然違う所に向かっているような気がした・・。僕は心の中で「金はちゃんと払いますさかいに遠回りは勘弁してぇな・・」そうつぶやきながら窓の外に目をやりあらん限りの記憶を辿った。そうしているうちにも料金メーターは上がり続けている・・。料金メーターと窓の外の交互に目をやり必死に探した。しかし外は暗いし方向音痴な僕は全く現在地がわからない・・。時間を追う毎に不安感を増大させていた。

 しばらく走ると見覚えのある新北野交差点の進入禁止の表示が見えた!「これ淀川通りですよね!確かこの辺りやと思いますねん!」ここまで来たら降りて探した方が早い。「すんません。おおきに。もうこの辺でよろしいわ。後は降りて探しますわ。」と止めてもらい反対車線に目をやると「!!」おぉ~僕の記憶は正しかった!ガラス張りの店の前で見覚えのある男性が居る!それはもちろんcomemas様だ! 僕はタクシー料金を支払って道路の対岸へ小走りで向かった。

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