今日は雨が降っているので、予想通り電車帰りの参段です。う~ん・・・始発まで飲みに行くか・・・う~ん・・・若旦那の予言は今日は当たらなかったなぁ・・・でもお越し頂いたお客様とゆっくりお話が出来たので良かった。
という事で暇を持て余しているので昨日のお話の続きを・・・僕の部屋に転がり込むようになった彼女と二人、一緒に暮らし始めてもお互いはお互いの生活があった。慣れない仕事を抱えた彼女は、時に部屋で愚痴をこぼしては、それに僕がめんどくさそうに聞き入り、うなずくだけでした。
一方の僕は、憧れたボクシングの世界に入って夢と希望に満ち溢れていました。日本拳法の先生に紹介を受けたボクシングジムで、入門していきなり新人王トーナメントに出ているプロの選手とスパーリングさせられた時も右ボディアッパー1発で倒して、その頃は将来を渇望されるボクサーだったのかも知れません。
プロになる前から世界ランカーのスパーリングパートナーに選ばれて、世界クラスの名立たる選手とも何度も拳を合わせて、新人ボクサーとしては贅沢過ぎる格上相手にスパーリングをさせてもらって練習相手は申し分なかったと思います。
その後、プロ2年目に早くもボクサー人生において決定的な試合に遭遇してしまいました。それは今からもう10年以上前の20歳の夏。場所は岡山県の津山市総合体育館。相手は後の東洋太平洋王者で新進気鋭の地元のホープでした。敵地に乗り込んでの試合、減量は苦しい方ではなかったのですが、普段から節制している体に鞭打ってさらに体重を落としていく・・・計量の前は食事は勿論の事、水ですら満足に摂る事が出来ない過酷な減量。
計量後、フェザー級(57・1キロ)まで落とした体に染み渡る水分。試合前は何か落ち着かない・・・本当にいろんな恐怖心が芽生えてくる、早くリングに上がりたいような・・・逃げ出したいような・・・バンテージを巻いてからのバンテージチェック。日本ボクシングコミッションの人にバンテージに”JBC”とマジックでサインしてもらったら後はリングに上がって戦うのみ。
ウォーミングアップを終えてリングに上がり、リングの中央に呼び寄せられレフェリーの注意を聞いていました。相手は猪突猛進のファイタータイプのハードパンチャー。対して僕はフットワークとカウンターを駆使するボクサーファイター。乗り込んだ敵地で、僕を応援しているのはセコンドについたトレーナーのみ・・・。相手の応援団の声援が轟くリングで試合開始のゴングが鳴りました。
#日々の出来事