今回は、あのDRCの共同経営者オべール・ド・ヴィレーヌ氏がブルゴーニュ地方のコート・シャロネーズで作る白ワインです。そう、DRCと言えば1本100万円はざらにあり、生産数が極めて少ないことから、ソムリエやアドバイザーなどワインのプロでも飲んだことのある人が少ない、という代物。※自慢ですが、実は私、飲んだことあるんです。
そのDRCと同じ情熱を持って作ったと言われているのがこのヴィレーヌ2005年!です。
※フルボトルでの提供となります
¥4,000-
”1973年、氏が34歳の時にドメーヌAetPド・ヴィレーヌは生まれた。
ロマネ・コンティのあるヴォーヌ・ロマネ村から30キロ離れた、人口わずか150人の村。
一般にシャルドネより格下とみなされるアリゴテが名物という、正直なところ、ひなびた産地だ。
DRCでは、白ワインの王様『モンラッシェ』も造っているのだから、まるでフェラーリが軽トラを作るようなもの。
ところが、『ブーズロンのアリゴテは特別だ』と、ド・ヴィレーヌ氏は力説する。
他のエリアで栽培されるアリゴテ・ヴェール(グリーンのアリゴテ)と比べて熟度の高い、アリゴテ・ドル(ゴールドのアリゴテ)という品種であり、丘の斜面にある痩せた土壌で育つことで、凝縮した、酸味の穏やかなブドウになるのだという。
ド・ヴィレーヌ氏の努力が実って、ブーズロンという新しい産地名がINAO(国立原産地呼称管理機関)に認められたのは98年のことだ。
ロマネ・コンティの話でも出て来たように、ここブーズロンの畑でも、殺虫剤や除草剤、それに化学肥料の使用を1986年にやめている。
『テロワール(土壌や気候など、その土地固有の自然条件)を尊重し、忠実に表現するため』と、ド・ヴィレーヌ氏。
本物という意味において、ブーズロンのアリゴテもDRCのモンラッシェも、ド・ヴィレーヌ氏にとってはまったく変わり無いようだ。”
(『BRUTUS2006年11月15日号』より)
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