秋の阪急百貨店・英国フェアでもお馴染みのダンカン&テイラー社のマークに去年会った時に
『60年代のボウモアやスプリングバンク、グレンリヴェット等はもう飽きたから、15~20数年熟成の良い樽は無いの?例えばダルモアとか、トマーチン、あるいはグレンオード、ロイヤルロッホナガー、グレンユーリーロイヤルとか、ロイヤルブラックラとか?』
と質問したら目を輝かせて
『それがあるんだよね~、トマーチンやダルモアに良いのがあるよ。グレンアルビン、グレンモー、バンフ、遅かれ早かれボトリングして日本にも来ると思うから楽しみにしていて』と言ってました。
その時の会話が実現したということですね。ロッホナガーやグレンユーリーなんか残ってればレアレスト・シリーズで出るでしょう。70年代後半から閉鎖された80年代前半までなら何とか手の出る価格帯なのでありがたいです。
昨今の値上がりは中国、台湾、ロシア、ブラジル、韓国で消費が伸びているからで、去年2月のディアジオやエドリントン・グループなどの莫大な投資計画の発表はウィスキー原酒不足によるものです。ダグラスレインのフレッド・レイン社長が言うには、『私の業界キャリアの中にも需給バランスが崩れて値上がりしたことが度々ありましたが、これまでのように必ず落ち着く時がやってくるでしょう』とのこと。
シングルモルトのバブルなわけですね。遅かれ早かれはじけて、終息するでしょう。その時までしばらく、我慢我慢^^;;
「ザ・ウィスキー・ワールド Vol.14」のジム・マキューワン氏のインタヴューに、長熟で高価なウィスキーばかりでは若者のウィスキーに対する扉を狭くしてしまうことになり、業界にとっては決して良いことばかりではない、という意味のことを話してましたが、私もここ1~2年、反省して、スタンダードの定番品を¥500-で出したり、高額商品をハーフで出すなどして何とかウィスキー・ファンを拡大するために努めていますがまだまだ努力が足りないようで・・・
このダルモアのような、ボディがありリッチでスパイシーで複雑なウィスキーが手頃なお値段でオススメできるのは嬉しい限りです。
ガンバレ!ダンカン&テイラー!
※蛇足ですが、数年前から商標の問題で「ピアレス」という標記はラベルに使われていません、「ダンカン&テイラー」と標記されています。なぜかダンカン&テイラーのHPにはまだ使われていますが・・・
#新着ボトルと最近のオススメ