カクテル・・・
レシピはそんなに覚えていません。
カクテルには、ロングとショートがあります。
ロングは文字通りゆっくりと楽しむもので、ショートはその逆です。
ショートはカクテルグラス、ロングはコリンズグラスなどでサーブします。
作り方として・・・
ショートは、いわゆるシェーカーやミキシング・グラスを用います。
ロングは、ステア(一部シェークも)が主です。
シェークってのは・・・
飲みにくい度数の高いアルコール同士を、素早く冷やして混ぜる。
そして、気泡を入れて飲みやすくするためのものです。
ただ振ってるだけでは、水くさくなり大事な気泡も入りません。
バーテンダーの学校で教えてもらう前は、ただ振ってるだけと思っていました。
そこに、技術が入ってきます。
最初はなかなかうまく振れません。
シェーカーの中に10円玉を入れて練習しました。
うまくゆくと、中で10円玉が回転し、リズミカルな音が出ます。
指にマメができ、潰れるまでやりました。
変なところに力が加わっていたのです。
レシピの量は、カクテルグラスの容量よりほんの少し少なくなっています。
僕は最初、カクテルグラスから溢れました。
シェイカーの中で氷が溶けて、水くさくなっていたのです。
今は、漸くカタチにすることができました。
僕は、「お好みを言っていただければ作ります。」とはよう言いません。
また、店の売り文句にしたくありません。
自分で、「レシピ知りません、憶えてません。」って言ってるようなもんです。
ソーダ割り、トニック割り、ジンジャエール割り・・・でやればなんでもできます。
「お好みを言っていただければ・・・。」
そこで、名前の付いてるショートを出せれば立派なもんです。
カクテルで難しいのは、やはりシェイカーを用いてのショートカクテルです。
こいつには、ちゃんとしたレシピがあります。
レシピは、万を越えます。
なかなか、憶えられません。
恥ずかしい・・・
だから「お好みを言っていただければ・・・」は言えません。
お好みをお聞きして、ちゃんと名前のあるショートを出せたら、プロ中のプロです。
尊敬します。
僕のスタンスは・・・
「今日は、あの方が来られるから・・・。」
その方をイメージして、今日の1杯目はこれをお出ししようと用意します。
もちろん、名前のついているショート・カクテルです。
それが、おいしいと言っていただければ、これ以上の幸せはありません。
僕は「お好みを言っていただければ、作ります。」とは言えません。
屈折してますかね・・・・
バーボン・バーとしてのスタンスですが、バーにカクテルはつきもの。
こいつは宿命みたいなもんです。
逃げられません。
記憶力が年々低下しています・・・(悲)
#ひとりごと