江井ヶ島酒造株式会社
ホワイトオーク
あかし12年(ピーテッド)
White Oak
AKASHI(Peated malt)
AGED 12 YEARS
500ml 50%
Distilled: about 1998
Bottled: 2010
Total Bottle: 2000
Cask type: Spanish oak sherry cask
価格:5000円
オススメ度(6)
☆☆☆☆☆☆
香り:中華料理屋のメンマと鶏がらスープ。やや動物系の脂っぽさに、硫黄のニュアンス、ピート、シェリー系の香りと混じって
挙げたてのカブキ揚げのような独特の香り、消毒薬とアルコールも適度にあり、グラスにステイさせることで、ピートの裏からより複雑なフレーバーも感じられる。
味: 50%を感じさせない口当りから若干ヨードを含む、メンマ、竜田揚げ、焦がしたシュガーラスク。
甘くラムレーズンのような甘酸っぱさも感じたかと思うと、中間からはピートをしっかりと感じる。鼻抜けはピートスモークしっかり、ほのかな甘さも抜けていく。
余韻に掛けてはピートのビター感と、ややスパイシーさの中にキャラメルのような甘さもあって、余韻は長い。
コメント:自宅にて、江井ヶ島のあかし12年。シングルモルトだから当たり前ですが、非常にモルティで、
香り、味に共通して“中華料理屋のメンマと鶏がら醤油スープ”みたいな独特のフレーバーがありますが、
これがこの蒸留所の特徴なのか、それとも設備的な関係で着いてしまった香りなのか・・・不思議に感じるものの、
5000円をどう思うかは評価の分かれ目と思いますが、これまで販売されていた江井ヶ島の“あかし”から比べれば、完成度は極めて高い仕上がりです。
例えばチョット前に飲んだ、上記の“あかし”なんて、もうね、どこの2級ウィスキーだよ・・・っていうか、どこの発展途上国のウィスキーだよって思ってしまいました。
江井ヶ島酒造は、瀬戸内海に面した港町のちょっと奥まったところにあり、まさにアイラを思わせるロケーションです。
これでピーテッドモルトがあれば、もうホント日本のアイラじゃん、と誰もが思ったことと思いますが、そのピーテッドモルトがいつの間にかリリースされていました。
50%のハイプルーフってのも良いですね、マニアック路線大歓迎です。
☆も5か6で悩みましたが、未来への期待をこめて6つけちゃいましょう!
ちなみにそのポテンシャルは・・・というと、先日、BURNSで常連様方とブラインドテイスティング大会を行った際
一人2本ずつボトルを持ち込んでのガチバトルでしたが、ここで私はこの“あかし12年”を持ち込んでみました。
この常連様方はかなりの知識と舌をもたれており、この日もブラインドでバッチリ正解を出しているほど、高レベルな飲み手の方々です。
そこにBURNSのマスターも加わって、出てきた“あかし12年”のブラインドに対する回答(蒸留所名)は
・ラフロイグ
・アードベック
・ブルイックラディ
etc・・・でした。
出題者としては狙い通りの回答。
これはもう、これらアイラの蒸留所のモノと比べても、そん色ない出来栄えと考えてもあながち間違いないでしょう。
個人的にはラフロイグの10~15年前後のシェリー樽熟成なんかだと、このあかし12年の系統に近いんじゃないかなと感じています。
江井ヶ島蒸留所の今後のリリースが、非常に楽しみです。
【メーカーコメント】
英国産麦芽100%で造ったウイスキー原酒をスパニッシュオークのシェリー樽で12年貯蔵しました。
モルト本来の味をお愉しみにいただくために、ノンチルフィルター(冷却ろ過なし)で瓶詰めしております。
口当たりはなめらかで、辛さの中にも甘みを感じ、ほのかな苦味もあるジャパニーズウイスキーの中でも個性的な味と香りをもつシングルモルトウイスキーです。
#江井ヶ島