前回のタックス「シール」の前は、
金属製のタックス「メタル」と呼ばれるものが使用されていました。
この年代になると、
現在では商品として流通することがほとんどありません。
1950年代~1960年代初期のTAXメタル
後にタックスシールに描かれる★マークが入っています。
1947~1949年頃のタックスメタル。
女性(女神?)が描かれています。
1940~1946年頃のタックスメタル。
1946年まで続いたイタリア王家、「サヴォイア家」の紋章が描かれています。
参考画像:サヴォイア家紋章
イタリア最後の国王 ウンベルト2世(1904~1983年)
ご存知の方も多いかと思いますが、現在は共和制のイタリアもかつては王国でした。
第二次大戦後の1946年6月、国民投票によって王政廃止になりました。
国内退去を余儀なくされたイタリア王家(サヴォイア家)は
イタリア憲法により、長くイタリア国内へ入国禁止となっていましたが
2002年にサヴォイア家当主の入国禁止法を撤廃する法案が可決され、
現在は、ウンベルト2世の子孫はイタリアへ戻っているようです。
1930年代頃のタックスメタル。
やはりサヴォイア家の紋章。
これ以前のものについては詳細は不明ですが、
恐らくタックスメタルがこの頃に生まれた制度ではないかと思われます。
タックスメタルは年代特定の信用度が高く、
シールのように年代が前後する可能性はほぼないと考えられています。
お酒の歴史を知ることはその国の歴史を知ることに繋がりますね。