グラート・グラーティ(Grato Grati)1979年
このワイン飲んだの2回目です。
以前に飲んで「めちゃくちゃ美味しい!」と感動したワイン
周南市にある「ワールドリカー」でみつけたときには
即買い!でした。
HPより
ワインの凝縮感を感じさせる濃いルビー色。粘性は少なく液体がサラサラしていることが良くわかります。また特筆すべきは、通常ならばこれほどの古酒であれば、色調が「茶色がかって」いたり「オレンジがかって」いたりするはずなのに、そのような印象はまったく見れません。
そのため、色調からしてすでに“異常なほど”完璧なコンディションを保っていることがよくわかるのです。
抜栓したては閉じたままで香りがたたないのですが、5分くらい経過すると乾いた感じのブラック・チェリーが立ち上がります。当然紅茶のような熟成香もありますが、それがほんの少ししか見られないことに、端的に驚きを感じました。
口に含んだ瞬間に、1979年というヴィンテージの作柄が非常に良かったこと、またそのため、ワインが高密度な果実味とボディを獲得していて舌触りの滑らかさを実現していることを“大いに”楽しむことが出来ます。
熟成したサンジョヴェーゼの大きな特徴として、ドライフラワーやある種の中国茶や紅茶の香り、また鉄さびに似た旨みなどがあげられます。
特に鉄っぽい旨みは、イタリアワインのオールドヴィンテージをお好きな方ならば、「その旨みを味わうために飲む」といってよいほどのものですが、逆にそのような鉄っぽさを苦手とされる方も多いようです。
当然イタリアワイン愛好家の方には、「全力で買えるだけ買ってください」と最大級のオススメをしますが、上にような熟成感を苦手とされている方にも同様に、「このワインだけは別ですよ」と自信をもってオススメしましょう。
高密度のボディと、25年の歳月だけが可能とするきめ細かな質感、舌触りの良さ…
1979年が生まれ年には、これ以上ありえないバースデー・ヴィンテージのワインとなるでしょう。
ご自分のためにも、プレゼント用にでも、コレは買えるだけかっていただきたい1本です。安心してたくさん買ってください。かる~くあと5年はもちますので。
「でもなんでワイン名が『キャンティ』じゃないの?」
と“するどい”疑問を持った方のために、最後にこのワインの歴史を説明します。
1980年代のイタリアのワイン法の改正により、それまで樽の中で熟成を続けていた「キャンティ」の古酒(それまでは10年、20年の年代物なのは当たり前でした)は、瓶詰めして出荷しなければ、ヴィーノ・ダ・ターヴォラ(テーブルワインの格付け)に降格されることを余儀なくされました。
この「グラート・グラーティ」は、世界的に有名な「キャンティ」の名を捨てる道を選択し、このワインにとっての熟成に本当に必要な時間を、瓶ではなく、それまでの伝統に乗っ取り樽の中で熟成する道を選んだのです。
ですから、格付け的には「ヴィーノ・ダ・ターヴォラ(テーブルワイン格付け)」ですが、中身は30年以上前までの伝統的なキャンティだといえるのです。
原産国:イタリア トスカーナ キャンティ ルフィーナ
メーカー:アジィエンダ・アグリコーラ・グラーティ
品質分類:トスカーナI.G.T.
ブドウ品種:サンジョヴェーゼ80% カナイオーロ15% トレッビアーノ・トスカーノ3% マルヴァジーア・ビアン
容量:750ml
ムコ多糖症4型A・モルキオ症候群
という進行性の小児難病と闘う、颯太君を応援します!
http://www1.ocn.ne.jp/~morquio/index2.html
#WINE