アウシュビッツは誰の前にもある。
人間の尊厳を喪いかけたときに、アウシュビッツは目の前に現れる。
自らのアウシュビッツを生き抜いた者よ、誇るがいい。
挫けそうな者よ、アウシュビッツでさえ尊厳は奪えない。
誇りを持って生きよ。
人として生きよ。
なぜなら、人はそれができるから―。
みすず書房『夜と霧 新版』
V.E.フランクル著 池田香代子訳
ISBN(10)4-622-03870-2
フランクルの収容された強制収容所はアウシュビッツではありません。
しかし、強制収容所という言葉よりアウシュビッツという言葉の方が、より実感を持っています。
強制収容所という、寄せ集めの日本語よりも、最早、一般名詞になりつつある地名の方が。
#本の話