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手術当日(その2)

手術後、入ったHCU ここでの時間が一番辛かったと私は思う
もちろん、12時間にも及ぶ手術は並大抵ではなかったでしょう
しかし、例えばそこで絶命していてもそこには苦痛もなにもない
HCUでの苦痛は言葉で表現できない苦痛でした
目が醒め、まず今はいったい何時なのか? どんな状況にあるのか
うっすらと暗い部屋には色々な維持装置が光と音、常にどこかでアラームの音
看護師さんたちの動き、それは一般病棟にはない命を守るという使命に向かう
ある意味、冷徹な動き 眠らなくても良い、でもしっかりと生体の異常には目を
そらさず注意する 寝ている私はどう姿勢をとっても、むず痒いというか、しくしく痛いというか、ピリピリする皮膚感覚で眠れそうにありません
睡眠導入剤を希望するも、脳手術後だからそれは処方できない
眠れなければ無理に寝なくてもいいし、状態を起こしたければ頭からのドレンチューブの栓を閉めるので言って欲しいとのこと
しかし、起きたり、眠るよう努力するために横になったり、それは何十回と看護師さんの手を煩わせることになってしまいました
もう、極端な話ではなく錯乱状態・・・ どうにでもしてくれていいから意識を失わせて欲しい・・・ これは経験しない人にはちょっと理解できないでしょう
幾度となく意識を失い 目が醒めた時に過ぎた時間がわずか10分という失望感
これをあと何時間繰り返さなければならないのだろう・・・
早く、夜よ明けよ
次第に窓の外が白んできた時はゴールの無い永遠にゴールが見えました
髄膜腫手術では経過次第では翌日にでも一般病棟に戻れる可能性があると聞いていましたので、朝食は意地でも完食しました(これには看護師さんたちも驚いていました)やがて主治医が来られて私の様子を観察し、一般病棟に転床可能と指示された時のうれしさといったら・・・・
もう一日HCUで過ごすようになったらほんとに発狂していたかもしれないです
今となったらあの落ち着きの無い症状とはその原因はなんだったんでしょうか
転床は決まったものの、空きベッドがすぐに用意できないために15時までHCUから手術後の血管造影検査、CT検査、MRI検査を受けて回りました

#雑記帳

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