MENU

NEW ITEMS! ~Bruichladdich

NEW ITEMS!・・・このノートは新しく当店のバックバーに並んだウィスキーを記録していきます。

Bruichladdich
アイラの西端でキルコーマンが操業を開始するまでは、スコットランド最西端の蒸留所として知られていた。アイラモルトにしてはピート香が軽く繊細でクリアーな味わいを特徴とする。
インヴァーゴードン系列で操業を続けてきたが2001年に大きな転機が訪れた。ロンドンの酒商「ラ・レゼルヴァ(マレー・マックデヴィッド・ブランドで知られる)」が事実上、蒸留所の新オーナーとなった。マネージャーにはジム・マッキュワン氏が就任。その後2003年には蒸留所内に自前のボトリングプラントも完成。スコットランドの蒸留所で3番目に自前のボトリングが出来る蒸留所となった。2001年のオーナーの交代からボトル、ラベル、ロゴも一新。ボトリングは46%でノンチルフィルター、ノンカラーを基本とするなど現代のニーズにあった仕様に変更されてきた。以前のトールボトルに比べ味わいが厚くなったといわれる反面、繊細さとクリアーさが失われたという声も聴かれる。
次に新生ブリックラッディで新たに始められたのは、よりピートを炊き込んだ原料麦芽を使いウィスキーを作ることであった。その最初のモルトは「ポート・シャーロット」と命名された。その後、世界最強ともいえるピーティーなモルトが作られたその名は「オクトモア」。並外れたフェノール値を誇るそのモルトはアイラモルトの一つの終着点を示唆するものなのかも知れない。ピートの炊き具合だけでも3種類の原酒を生産するブリックラッディのバリエーションの広さは今後拡大していくに違いない。
キルコーマンも含め、女王の向かいに座るアイラ西海岸のモルトは世界のウィスキー・ファンからの注目を集めていくに違いない。


BRUICHLADDICH 3D 3rd. Edition 「Norrie Champbell Tirbute」
煙っぽい中にフルーツ・ガム、ナッティなニュアンスを含む。少しだけグラッシー。口に含むとスモークが…と思えばシェリーっぽさも、そして焼け焦げた木材。アルコールを少し高めに感じ、少々バラバラな印象、速い展開。これはやはりバッティング故なのか?後味は苦味を少し伴い、正露丸を思わせて期待を裏切らない。激しいアイラ、ピート香をこよなく愛する人向け。残り香はスモーク・ベーコン。最後まで煙。

☆このウィスキーは、ノリー・キャンベル氏のトリビュートとしてジムが特別に作ったそうです。ノリー・キャンベル氏は生粋のイーラッハ(アイラ生まれ・アイラ育ち)ピート職人で、今年の初めに癌で亡くなるまでアイラのほぼ全ての蒸留所にピートを供給してきました。そういった意味では今回のピートの強いこのウィスキーはふさわしい一本でしょう。


Bruichladdich蒸留所】                  2003年2月撮影


この記事を書いた人

前の記事
次の記事