このユニークなネーミングの『クォーターカスク』はラフロイグのオフィシャル品で、デューティー・フリー・マーケットにて先行して発売されていました。
ラフロイグの創業は1815年ですが、その操業当時つまり200年近く前の味を再現すべく、19世紀に馬が運搬する為に利用されていた小樽からヒントを得て作られました。
製法は、従来のバーボン樽で熟成したやや若いモルト原酒(7~10年前後)を使用して、メーカーズマークのファーストフィルバーボン樽(500L樽)を解体して造られた、4分の1サイズの“クォーターカスク”に入れ替えて後熟させます。
通常の樽より小さい樽で熟成させる事で、樽と原酒の接する面積が増して熟成が早く進み、樽の影響を通常より30%ほど多く受けやすくなるそうです。
また樽本来の風味がウイスキーに反映され、大樽で熟成されたものより樽由来の甘味が増すと言われます。
アルコール度数48%と高めに加水する事により、樽の風味に負けないようなテイストに仕上げています。
当時は冷却濾過の無い時代なので、当然仕上げはノンチルフィルタードです。
香りは確かにラフロイグらしく潮っぽくてスモーキーですが、樽由来のバニラ香がやや強く、奥の方に別のクリーミーな甘さが穏やかに漂います。
口に含んでも普通のラフロイグよりも冷んやりとした甘味が強く、ヨード臭の幾分抑えられている様に感じます。
それでも後味は甘味を伴いながらも、ピートの風味がパワフルで特有の塩辛さが残ります。
アイラが苦手な方にも甘味のおかげで飲み易く、そのバランスの取れた味わいは“さすがラフロイグ”と言わしめるものが有ります。
勿論アイラ党の方にも新たな発見が有るのではないでしょうか!
そしてこの使用後の4分の1の樽は姉妹蒸留所であるアードモアにて使われるそうです。
やがて『アードモア クォーターカスク』も発売されるのでしょうか!?
ラフロイグの海藻の様な風味が、アードモアのクリーミーな大麦の風味にどの様に影響するのか、今から非常に楽しみにしています。。
LARHROAIG QUARTER CASK 48% 1100円/30ml
【今週のトライアル セット】
グレンリベット 12年
グレンリベット 12年 フレンチオーク・フィニッシュ
グレンリベット 15年 フレンチオーク・リザーブ 2000円/各20ml
【12/16のミステリー・モルト】
??????????????? 1200円/30ml
*ミステリー・テイスティングのモルトは“週替わり”から“日替わり”に変更致します。
因みに、12/15のモルトは『グレンリベット・ナデューラ』でした!