最も居心地のいい店が2つある。
苦楽園のWHOS WHOと、都町のcave.である。
この両店舗では、働いていたことがある。
フーズは、気取らず気取れる店だ。カーヴは気取って気取れる店だ。
母親のような存在のカーヴには、常にソムリエールがいた。
いつも優しい笑顔で迎えてくれるホルモン粉モン好きのソムリエール、仕事に熱いビール党なソムリエール。
二人とも退職してしまい、カーヴには共に働いた仲間がいなくなった。
少し寂しいが、店の至るところに面影が残り、新しいマスターと、バーテンダー、シェフが引き継いでいくのだと思う。
これからも私の母なる場所として、あり続ける店だ。
先日、フーズのマスターから、突然の閉店の知らせが届いた。
理由は知らない。
マスターは脱サラし、満を持してバーを始めるも、オープン数日後に、阪神大震災により半壊に追い込まれた。
それからなんとか復旧し、十数年に渡り色んな方々の憩いの場としてあり続けた。
男同士、常に胸を借りてきた父なる店に、心配は無用である。
ただただ、マスターや、そのご家族のご健康を祈るばかりである。
正直、年に一度ほどしか行けない、あの空間が無くなるのは寂しい。
最後に行けないのも。
生ビールが、注げるようになった店なのだから。
今日は、生まれて初めて作ったショートカクテル、サイドカーと、ラストナイトで「マイフェーバレッドカクテルイズニューヨーク!」と言って倒れたニューヨークを飲もうと思う。
そして、マスターがいつも貰っていたジムビーム、「なんでも好きなの飲んで」と言われた時に、100円しか変わらないオールドフィッツジェラルド。
常連さんがいつも飲んでいた、タンカレーちょいソレモン、ジェイムソン、マッケンナ。
二杯もつけ忘れた響。
喉が乾きそうなので、沢山こぼした、カールスバーグ。
あれ?
お疲れさまでした。
#日記