今日は猫の日だそうです。親父の誕生日です。が特に何かする予定はない若造です
今度焼酎でもあげます
さて、樽の続きです
主なウイスキー樽の種類は以下の通りです
バレル
アメリカでホワイトオークを材料にバーボン、カナディアン用として作られ、スコッチ、ジャパニーズ他各国で再使用品が用いられます。容量は180L
ホグスヘッド
豚一頭の重さ。昔はox-head(牛の頭)と呼ばれていました
バーボンバレルを組み替えて作ります
220~250Lのサイズがスコッチに使用されます
パンチョン
北米産ホワイトオークの材を使用。主にサントリーがウイスキーの熟成に使用(もともとはビールやスピリッツ用としてもあった)
容量は480~500L
バット
北米産ホワイトオークもしくはヨーロピアンオークで作られ、シェリーなどの熟成に使用された後、ウイスキーの熟成で使用
480~500Lと大きめ
樽の履歴
アメリカンウイスキーはコーンウイスキーを除き熟成には新樽を使用する義務があります。スコッチでは新樽はほとんど使用することはなく、多くはアメリカンウイスキーの空き樽、次いでシェリー樽が使われています
樽材の種類(産地・状態)や以前詰められた酒の影響がウイスキーの酒質に影響を及ぼす為、重要視されます
大きく分けるとバーボン樽とシェリー樽がの2つ。他にもポート、マデイラ、ラム、コニャック、ワイン樽など多種多彩の樽が使用されます
また、通常の熟成期間を経た後新たな樽に詰め替えて、その個性を付加するフィニッシングも注目されています
シェリーについて
シェリーはスペイン南部、アンダルシア地方のヘレス、プエルト、サンルーカルを中心とした地域で栽培さえた白ブドウから醸造された酒精強化ワインです
熟成も同じく上の3都のボデガで行わなければなりません
原料の白ブドウは、パロミノ種(9割)、モスカテル種(1%)、ペドロヒメネス種(1割弱)がタイプ別に使用されます
ウイスキー熟成に使うシェリー樽は、シェリーを熟成させた、もしくはシェリーをシーズニングさせた樽です
もともとイギリスではシェリーが大量に飲まれていたので、エジンバラやグラスゴーにはシェリー輸送の時に余った空き樽が大量にあったようです。18世紀になってこれを使って熟成を始めました
20世紀半ばにアメリカのバーボン樽が登場するまでは、このシェリー樽熟成が主流でした
シェリーのボデガで使われる樽は、現在のシェリーバットよりも大きく、550~650Lありました
材もヘレスにはもともと樽に適したものがなかった為アメリカンホワイトオークでした
シェリーはソレラシステムという、樽から樽へ、新しいシェリーと古いシェリーをブレンドしながら熟成を進めるので、このシステムを構成するソレラ・クリアデラと呼ばれる複数の樽は、ボデガで長く使い続ける為、売却されることがまずありません。
現在はシェリーを瓶詰めで出荷されるようになった為、シェリーバットは不足しています。
そのため、今では独自に調達した樽をボデガに持ち込み、指定した種類のシェリーを樽に入れて調整したものをシェリー樽として使うことが多くなりました
マッカランがこだわっているシェリー樽は、スパニッシュオークのシェリー樽で、ホワイトオークに比べタンニンが多く、ウイスキーに独特の深みとフルーティな濃厚さを与えてくれます
これにドライオロロソシェリーを詰めて約2年間のシーズニングが行われます
復習
Q① アメリカのコーンウイスキーはどんな樽で熟成させるか
Q② サンルーカルのみで作られる辛口シェリーをなんという
Q③ バットの8分の1の大きさの樽をなんというか
Q④ ポートワインはポルトガルのどの辺りで生産されるか
Q⑤ フランスのリモージュ周辺で採られる、コニャック熟成などに使われるオークは
答えは追記
A① 再利用樽・内側を焦がしていない新樽
A② マンサニージャ
A③ オクタブ
A④ 北部ドウロ川沿いドウロ地区
A⑤ リムーザンオーク
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