MENU

WPへの道31

やたらと教材を広げないと勉強できない若造です

もっとコンパクトにできたらなぁー

え~糖化の途中でしたので、今日はインフュージョン法からやっていきたいと思います

インフュージョン法は、ひとつの糖化槽(=マッシュタン)糖化・ろ過を行う方法です

抽出法とも呼ばれます

ウイスキーの糖化ではワンステップインフュージョン法が使われます

温水と麦芽の混合した粥状のもの(=マッシュ)を設定温度に保った状態で抽出を行います

一番麦汁を採って濾しだしたあとに、同じ原料麦芽に対して2~3回温水と混ぜ合わせて濾しだします

最初の温水は65℃を基準に生産者ごとに酵素が働き易い温度に設定しており、その後はより高い温度で抽出を行います

65℃に最初の温水を設定する前に、50℃程度で一定時間かけてタンパク質を分解する工程を踏み、それから65℃の温水を加える工程をツーステップインフュージョン法といいますが、これはドイツビールなどで使われます

インフュージョン法に対し、マッシュの一部を取り出して煮沸し、もとのマッシュに戻して温度を上げる方法をデコクション法といいますが、これもビールの製造で用いられます

インフュージョンとデコクションの違いは去年問われました

ワンステップインフュージョン法は、短時間で処理が可能、設備も簡易で済みます

ツーステップインフュージョン法とデコクション法は時間はかかりますが、タンパク質を分解してにごりの少ない麦汁を得られます

糖化の温度が高いと、非発酵性のデキストリンが残るのでフルボディになり、低温で処理すると、逆にライトボディになる傾向があります

ウイスキーの製造では、65℃で一番麦汁を採取し、それから煮沸することはないので、酵素の活性は失われず、糖分の分解が継続します

ビールでは糖化の終わりに昇温(スパージングと煮沸)して活性を失わせます

流れは以下の通りです

グリストと約70℃の仕込み水(場合により、前回分の3回麦汁も)を混合機でマッシュし、糖化槽に投入。グリストと温水のは1:4程度の割合

マッシュの温度を65℃程度に調整

レーキ(熊手状の機械)でゆっくり攪拌
マッシュは上下二層に分かれ、ろ過層を形成
マッシュ中のハスクが、ろ過材の役目を果たしきれいな麦汁になる

酵素が反応し、麦芽中のでんぷんが糖に、たんぱく質がアミノ酸に分解される

糖化槽の底部から麦汁を濾しだし、60℃→20~23℃くらいに冷却して発酵工程へ送り出します。一番麦汁の糖度は20度くらいです

二番麦汁用の仕込み水(グリストの約2倍)を投入し、同様の作業を行い発酵工程へ。二番麦汁の糖度は5度ほどです

三番麦汁用の仕込み水(グリストの約2倍)を投入、同作業後にこちらは次の糖化用に保管

場合によっては四番麦汁を抽出の為、グリストの4倍量の仕込み水を投入(これも次回分にまわされます)

糖化槽に残ったカスは家畜用に加工されます

続く

復習

Q① 麦芽1tに対し、どのくらいの麦汁が得られるか

Q② ワンバッチに要する時間はどのくらいか

Q③ 温水の投入をシャワー状に散布する場合をなんという

Q④ 温水を加えるときに、何℃くらいで麦芽の酵素が失活するか

Q⑤ 麦芽の重量と加える温水の量の比率のことをなんというか
   モルトウイスキーでは、どのような比率になるか

答えは追記

A① 5000~5500ℓ

A② 6~8時間、一日3~4回行う

A③ スパージング

A④ 75℃以上くらい

A⑤ マッシュレイシオ
   4:2:2:(4)

#WPへの道

この記事を書いた人

前の記事
次の記事