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ウイスキーに携わる人々(3)

          
(スコットランド・スペイサイド地区)ウイスキーに関わって来た人々の話です。スコッチウイスキーへの情熱が伝わってきます。密造者もなかなか知恵者ですね。

18世紀末期や19世紀初期に不法な蒸留器や不法に生産されたウイスキーを見つける為に収税吏や兵隊はスコットランドのこの辺り、つまりスペイサイドやグレンリベットに派遣されていました。 
しかし当時蒸留を行っていた人はかなりずるくて使っていたものを洞窟や林にうまく隠していました。従って、収税吏はかなり苦労していました。そこで、あるアイデアを考え付きました。
不法な蒸留器や隠されたウイスキーの発見につながる情報に対して賞金を提供すればもっと成功すると思いました。 しかし、このアイデアは裏目に出てしまいました。
蒸留を行っていた人が使用していた小さな蒸留器がぼろぼろになり交換しないといけない状態になった時に、収税吏にそのぼろぼろの蒸留器の場所を仲間に伝えさせ、賞金を葺い受けて回収し、その仲間に少し分け与え、残りの分で近所の銅細工師にぴかぴかの新しい蒸留器を作ってもらいました。そして、2,3週間以内に生産能力を復活させました。
兵隊等を避けて、スコットランド高地の裏道を子馬で暴れ回るイメージは私の心にある無秩序な部分に訴えます。スコットランド人は自分のウイスキーをもらう権利をずっと信じていました。ロバート・バーンズは「自由にウイスキーは付き物である」と書きました。
【昔のスコットランドの言葉で書いてある詩】
’これは「ある作家のスコットランドの国会議員に対する心からの叫びとお願い」という素晴らしい詩に出てくる言葉です。この詩は民間の蒸留が禁止された事に対する反論です。
いろいろと愛国心が組み込まれており、スコットランドの国会議員に対して「立ち上がってこの対策に反対してくれ!」というメッセージを伝えるものです。
間違いなくロバート・バーンズはウイスキーが大好きでした。実は暫くの間彼は収税吏として勤めていました。つまり、密猟者が猟場番人になったわけです。
彼は共和主義の支持者だったし、愛国心もあったし、彼の詩では物品税を批判するものは多かったです。
物品税は貧しい人々を苦しめていたとか、熱心に主張していました。では、どういう訳で収税吏としての雇用を求めていたかという疑問が出てきますね。
実のところ彼は非常に貧しく、小農地でのつらい作業で体の調子は崩れていたので、何らかの収入を得る為にこの仕事をしていました。

注 意 : この内容の無断使用は出来ません。

#スコットランド蒸留所、風景

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