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無理は無理

 無い物は無い。
 美味いものは美味い。そうでもないものは不味い。
 出来ない事は出来ない。
 で、バーは成り立つのだろうか?

 最近、美味いと思えるモルトが少なく思えてしまう自分がある。
 高いからとか、熟成年数が長いからとか、どこどこの蒸留所だからとか、どっかのボトラーズだからとか、何の樽で熟成したかとか、そんなことは関係なく、美味いと思えないのだ。

 「安くて美味いモルトを」と言われても、どこまでが安くて、どっからが美味いのかが分からなくなっている。
 世の中に酒は溢れている。
 どれをチョイスするかの選択権はお客さんにあり、バーテンダーの仕事はそれをサポートすることである。
 シェーカーを振らない(振れない)から、そう思うのかも知れ無いのだが。

 何を食べてきたとか、こんな香りのものが飲みたいとかは、主張していただきたい。
 せめて、予算だけでも。
 「なんでもええから、美味いヤツ」って注文は、ついついキンクレースから薦めてしまいそうな自分が怖くなる。

 値段を聞いた瞬間に断られる毎日も辛いかも?

#徒然なるままに

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