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読書

 何時・何処で本を読むか。

 サラリーマン時代は、通勤の電車の中。
 ライター時代は、書斎などあるわけもなく、ワンルームの片隅。
 今は、風呂に浸かりながら。

 風呂に湯を張って半分ふたをする。それが簡易テーブルである。首と手だけその上に出して本を読む。真正面から見るとさぞ滑稽な格好をしていると思われるが、オッサンの入浴シーンを覗く趣味の人間はいないだろうと、堂々と入浴読書を楽しんでいる。
 あまり難解な本を持ち込むのはやめた方がよい。辞書まで持ち込むわけにはいかないのだから。
 高価な本もやめた方がよい。どうしても湿気が多いので傷んでしまう。
 私は、¥100で買った文庫のエッセイや短編小説を読んでいることが多い。
 本の下にタオルを1枚敷いておくと、ヨレヨレでブカブカにはなりにくい。ちょっと水が飛んだ時もそれで拭いてやれる。

 湯の温度にもよるが、10〜15分ほどで頭や顔から汗が噴き出す。水分補給をしながらだともう少し浸かっていられるが、上がってキレイキレイするタイミングだ。
 この時間で、短編小説だと1作、エッセイだと2〜3作読める。本はここまででお役ご免なので、シャンプーや石けんに触れる前に、下敷きにしていたタオルと共に外に出す。

 もうここ何年も、このスタイルで読書している。
 裸でしか読書していないのだということに、今、気付いた。
 最近は老眼が進んで、眼鏡を外した方が小さな字が読みやすいので、このスタイルは非常にマッチしているかもしれない。

 
 

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