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桐生祭り(射的編)True story

前回のお祭りの続き・・

True story  これは真実の話です。

桐生祭りでは八木節を踊り、疲れてビールを飲み、
また露店でおつまみを買ったり、いつもとは違う街の雰囲気を楽しむのが、
好きなのですが、私が今回最も楽しかったのは、露店の射的です

いやね、射的をやるわけではないのですが、皆さんがどんな楽しみ方をしているのか、ちょっと気になって、観察してしまうところがあるのです。
 
その射的場
おばちゃんが1人で切り盛りしており
沢山のお子さんや親御さんが来ており賑わっておりました。
 
3日間行われるお祭りの最終日。それも午後20時頃・・店主のおばちゃん疲れていたのかもしれませんね・・。
 
孫   :「おじいちゃん!何か取って!」
おじい:「よ~し!みてろ~!」

 
パン!
勢いよく飛び出したコルクは迷いなくチョコ○―ル目掛けて飛んでいき、見事一撃でチョコ○―ルを打ち落としました。

おじいちゃん元スナイパーですか?
孫も大喜び、おじいちゃんもドヤ顔です。
しかしながら
その幸せは長くは続かなかった・・・・
 
店おばあ「どこ狙ってんの?前落としは無効!物には急所ってもんがあるの!急所を狙え!!」
 
店おばあはそう言って手に持った煙草を口に運び
おじいちゃんを睨みながらゆっくりと煙を吐き、自らの胸を親指でチョンチョンと指さした。
 
そうです。
確かに射的のルールとして前倒し(前落とし)は無効なのです。

つまり、景品の下を打って手前に落ちたものはダメなので、
上を打ち後ろに倒すのです。
その光景を後ろから眺めていた訳ですが、ついつい笑いと共に声が漏れてしまいました。

「・・・・ひでぇ」
今ではつぶやきを店おばあに拾われなくてよかったと思っています。
 
しかしながら流石、元日本兵。おじいちゃん全く怯みません!
気分を変えてまた射撃体勢に入ったところ・・・

 
孫  :「おじいちゃん!のぞみ
                (新幹線のおもちゃ)が欲しい!」
おじい:「よ~し!おじいちゃんがとって・・」

店おばあ:「無理!無理!無理!無理!!見て分からないの?取れるわけないでしょ?」
 

(ゆ・・夢がねぇ~)(T_T)
確かにそうかもしれないですけど、それ言ってしまったら身も蓋もな~い!
 
流石におじいちゃんもその一言で気持ちが萎えたのか、
先ほどのように前に身を乗り出す勢いが足りない気がします。
 

・・・。

 
残り1発のコルクを心なしか諦めモードで銃口に込める姿がなんとも寂しく
私は最後まで彼の姿を見ていられませんでした。

 
1発の弾丸(コルク)をどう使うのか・・

そんなことを考えながら家路へと急ぐ。

ただただ涙が止まらなかった(笑)

 
祭りの喧噪の中、私の背後で乾いた銃声が1つ聞こえた。

 
そして、夜が明けた(ドラクエ風)

※写真はイメージです。

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