モルトウイスキーを始めお酒は嗜好品だが、モルトはとかくマニアックになりがちな節があると言うのをお客様に教えて頂いた事がある。一部の好事家の嗜好品になっていると。それでは焼酎やワインのように認知度が高いメジャーなお酒となりにくい。それで良いと言ってしまえばそれまでだがwhiskycat1494はモルトウイスキーをメジャーなお酒にしたいと思っている。本気でそう思っている。微力ながらその為に尽力したい。大言壮語にならないように地道に頑張ろうと思う。
場末の昭和町の小さなバーから声高に声を大にして言いたい。「モルト人口を大阪に増やしたい!」「シングルモルトの魅力を知って頂きたい!」色々な事を試行錯誤しながら毎日を過ごしている。
コンセプトに基づいて安価でご提供できるような品揃えを目指す中で、お客様のご要望やご意見を拝聴する事はとても重要である。僕はよくお客様にお尋ねする。「どのようなモルトがお好みですか?またどのようなモルトがあればいいですか?」とお尋ねする。それをお伺いしながら店のコンセプトと照らし合わせて検討する。僕の独断と偏見だけでなくお客様に満足、納得できる品揃えがしたい。
そうするうちにモルトが序々に増えていこうとしている。whiskycat1494はどの地方のモルトも個性があって大好きである。しかしお客様はアイラファンが多い。中でもあのラフロイグ松谷にラフロイグを勧めたと言う男がいる。そしてその人が常連になってくれている。それはラフロイグ松谷の幼馴染みの慎くん(男前な設計士です)。名づけて「アイラの慎」(勝手にネーミングしてすいません・・)彼はアイラモルト以外はあまり興味がない強烈なアイラファンである。それも熟成年数が若いピーティでスモーキーなモルトを好んで飲んでいる。その彼のリクエストに応えようとしてアイラがどんどん増えている。新着モルトを喜んで飲んでくれるのでバーテンダー冥利に尽きるの一言である。
その「アイラの慎」の為に僕の意見も織り交ぜて品揃えを考えていた。今回新たにラインナップに加わるのは「ラフロイグクォーターカスク」(900円)と「アイリーク」(800円)のl二本。前者は文字通り普通のサイズの四分の一の大きさの樽で熟成させた物。樽のサイズが小さいほど熟成が早く進むと言う。200年前の味を再現すべく随所にこだわりを見せる。スタンダードの10年より若いモルトを使用しクォーターのバーボンカスクで熟成させ風味を生かす為にアルコール度数も48度と高めに設定している。またボトリングの際もチルフィルタレーション(不純物を取り除く冷却ろ過)を施さないアンチル。後者は1999年のインターナショナルワイン&スピリッツコンペティション金賞受賞の一品。ボトラーズ物で瓶詰会社はザ・ハイランズ&アイランズスコッチカンパニー。所有権の問題で蒸留所名は明かされていないがラフロイグかラガヴーリンの若いものではないかと言われている。
両者共に珍しいものでは無いが、「アイラの慎」こと慎くんを始めアイラファンの方ピーティ&スモーキーを味わうならこれは外せないはず。どうぞお試し下さい。
#新入荷ボトル