GLENDRONACH
SINGLE CASK
(グレンドロナック1971)
Aged 39 years
700ml 48.8%
Distilled: 1971/02/25
Bottled: 2010/6
Cask No; 489
Cask type; Oloroso Sherry Butt
価格:40000円前後
オススメ度(8)
☆☆☆☆☆☆☆☆
香り:やや角がある、すり潰した木苺のようなベリー感、ダークチェリー、甘酸っぱく厚いシェリー。
ほのかにスパイス、焦げた風味、チョコレート、シェリー感がすばらしい。
かなりシェリー樽の強い影響を感じる、南国感やランシオではなく、純粋にシェリーバット長熟のベクトル。
味:非常にすばらしいシェリー感がある、パワフル、ベリー感たっぷり、スパイシーさ、僅かにバルサミコ酢系の酸味。
後半若干スモーク、かりんとう、イチゴジャム、カカオチョコ、胡桃、タンニンが歯茎や舌に染み込む。
最近飲んだボトルではグランデュワーを思わせるすばらしいシェリー感、そこに力強さが加わっている。
余韻も長く、ジンジンとしたシェリーの旨みが続く、これはさすが・・・
コメント:スペイサイドウェイにて。最近リリースの続いているグレンドロナック・オフィシャルシングルカスクシリーズの1本。
まず、素晴らしい仕上がりです。ランシオや南国系のシェリーではなく、純粋にオロロソシェリーバットのベリー&チョコレート系ですが、
通常のシェリーバットにはない香ばしさやスモーク、少しこげた風味が、シェリーとなじんだ上で自己表現となっているのかなと感じます。
そういえば1971は以前、SMWSのグレンドロナック、NO,1を飲ませてもらいましたが、これは素晴らしいベリー感、フルーツ感の中に南国感がありました。
今年リリースのあった72ビンテージにもランシオをはじめ同様のフレーバーがありますが、
他の長熟70年代ドロナックに全てそのようなフルーツ感があるかというと、そうではないようです。
ほぼ同じ年代において、このカスクNoによる個体差はどこからくるものなのか・・・気になります。
さて、ベンリアック社所有となり2009年からリリースの始まったシングルカスクシリーズ。
その長熟モノは、高いが美味いとして2009年リリースの71、72を筆頭に、その地位を高めてきました。
言うならば2009年はグレンドロナック蒸留所復活の年、そして2010年は昨年のブレイクそのままに、さらに飛躍の年となりました。
まぁ、若いビンテージは際どいものが多く、バーボンまで出ちゃったりしてますし、美味い長熟モノは相変わらず高いですがw
シェリー樽モノを取り巻く情勢がよろしくないことは既知のことですが、
シェリーのグレンドロナックも熟成年数10年代(特にシングルカスク)のモノは、あまり良いシェリー感が出ていないように思います。
オロロソはオロロソですが、紹興酒のような風味が乗ってしまっていたり・・・
こういった長熟の素晴らしいシェリーは、今のうちだからこそ飲める1本、買うもよし、飲むもよし、いずれにしてもシェリー好きならこのへんは是非抑えておきたいですね。
#グレンドロナック