シグナトリー
ポートエレン23年
(1978-2002)
700ml 56.6度
Cask No,5349 Bottle No,61/232
オススメ度
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
香り:トップノートで潮や醤油のような香り、フレッシュな印象だ。
続いてクリーンでアルコール、加水で奥からシトラスや花のような香りがふわりと出てくる。
味:やさしい口当たりからじわじわとフルーティーさ。あまり熟していないメロンや桃、柑橘系ではない
華やかなフルーツの味が広がっていく。このじわじわ感はちょっとすごい。
カスクストレングスだが、味わいの中でボディが本当に細い、華奢という表現がぴったりくる。
余韻にかけては、ヨードやスモークが鼻に抜けていく、ややビターで花や少量の梅もあるような複雑な余韻
まるでスペイサイドモルト、潮のような香りがアイラモルトであることを主張しつつも、特級時代のカーデューのような華やかさがある。
パラディのマスターいわく”真実のポートエレン”。まさに貴婦人と呼ぶにふさわしい味。
近年リリースされている閉鎖間際、80年代のポートエレンとはまったく異なる味わい。
非常に華やかで、過度な自己主張は無く、はかなく・・・華奢なボディ。
80年代のポートエレンを否定するつもりはないし、アイラ系のピート感やスパイス等のフレーバーがツボにくるものもあるが、どこか作為的な感じが否めない。
このはかないというか、華奢な姿が、ピートや味付けで着飾っていない本当のポートエレンだという。
このモルトを飲めてよかったと思う一本。
味わい深く、美味いなぁと思えるモルトというだけでなく、
これで最近のポートエレンを飲めば、また違った見方ができるはずだ。
オススメ度は味的に☆8ながら、勉強という意味をこめて☆9!
#ポートエレン