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天使の分け前が多過ぎた? ロナック “グレンリベット”

独立瓶詰業者(ボトラーズ)の中でも長期熟成樽の保有数が多いダンカンテイラー社のロナックシリーズから1968年蒸留、2006年瓶詰のグレンリベット37年を入手しました。

蒸留されたウイスキーは通常63%前後のアルコール度数で樽に詰められるのですが、長い年月の間に樽の材料である木材の繊維をつたわって揮発します。
この目減りしたアルコール分が“天使の分け前(エンジェルズ シェア)”と呼ばれています。
このグレンリベットも37年間の間に41、7%までアルコール度数が落ちてしまいました。 熟成による味わいが深い分だけ?分け前も多く取られてしまったようです???

樽に使われる木材はアメリカンオーク、スパニッシュオーク、フレンチオークなどオーク(樫の木)が使われる場合が殆んどです。 ただ、全てのオークが同じような木目や年輪数、硬さであるわけではありません。 樽職人が経験と勘で樽に使うオークを選んで組み立てます。

それでも30年以上の熟成で殆んどアルコール度数が減らない樽、40%付近まで減ってしまう樽があります。 勿論、アルコール度数が減ったからといってこのグレンリベットの味が落ちているわけではありません。 37年間の熟成による深い味わいは十分すぎるものです。

しかし一言申し上げたい。天使は分け前を取り過ぎじゃない?・・・と

パワー不足は否めませんが、力まずにゆっくり味わえる1本です。

#酒

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