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最後の一滴

 何でも無くなるときは突然に売り切れとなる。
 ウイスキーのボトルの場合は中の残量が見えるので、突然とういう事態は発生しないが、お代わり攻撃をされると一気にボトルが空になる事もある。

 問題が発生したのは風呂場。いざ髪の毛を洗おうとシャンプーのボトルのコックを押した瞬間、プシュという音と共にピュって3滴ほどだけが手のひらに。これではどうみても足らない。髪から滴を垂らしながら、洗面所の下の物入れにある予備の詰め替え用のパックを取りに行くのも面倒である。嫁が家にいるときなら大声で呼んで取ってもらうことも出来るのだが、プシュと言うときに限って家には一人しかいないのである。小市民は、シャンプーのボトルに少しお湯を入れて1回分のシャンプーを確保したのである。

 透明な物に入っていたら分かるものを、わざわざ不透明なボトルで売っているのは何か理由があるのだろうか?
 何時までもあるとは思っていないのだが、無くなる前に気付くことも少ない。プシュの音で無くなった事に気付く。なんとなく寂しい音である。

 店にある酒で突然無くなるのは、オリジナルブレンドとタプローズだ。
 樽の中は見ることが出来ないのでときどき持ち上げて量を確認はするが、残りわずかである事までは分かっても最後の一滴が何時訪れるかは分からないのである。
 何時までもあると思うな酒と金。
 オリジナルブレンドの樽には”The whisky & the money are not there when you want”と書いてある。
 

#徒然なるままに

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