MENU

バス

 ブラックバスというのは釣りのターゲットとして面白い魚である。
 ゲームフィッシュの第一人者だ。
 食べて美味しい事は知られていないのが、少し残念かも。サイズにもよるが、養殖の鯛よりは美味しいと思う。

 釣りの世界でプロは、漁師とバスプロぐらいしかいない。
 市場があるからプロは成立してくるのであり、バスの世界では、ロッド・リール・ライン・ルアー・小物などのコマーシャルが対象であろう。
 こだわりを持って物作りをするからこそ、違いを知らしめる場所が必要なのである。その違いが分かると、別の観点から面白味が見えてくることもあると思う。

 私は、フライでバスを釣ることにはまった時期がある。
 ルアーほど開拓されていない世界で、苦心惨憺の末、初めて手にしたバスは25?ほどの小さな1匹だったが、私にとっては非常に大きな魚だった。L.L.Beenのバス・フライフィッシング・ハンドブックを片手に、必死でバスを追いかけ回して、釣れない日を繰り返した後の1匹である。
 トップウオーター(水面)で釣れる時期は限られており、その時期のみフライでバスを狙いたくはない。シンキングタイプでもフライはルアーほど深くは潜ってくれないというハンデを負いつつ、それでもフライで狙うことにこだわり続けた結果、自分なりに、フライで釣るバスに対する楽しみ方を見つけたように思う。

 釣りの本来の楽しみは、釣れない事から始まる気がしてならない。
 何事においてもそうかもしれない。
 自分の思ったとおりにならない物が、なんとかなった時の喜びを味わえて、初めて楽しみが生まれてくるのではないだろうか。

 「失敗は成功の元」などと昔の方は言ったようだが、「失敗は楽しみの元」のような気がする。
 自分の方を向いてくれなかったお気に入りの女性が、ある日突然、こちらを向いて微笑んでくれたら、思わず舞い上がってしまうのは私だけ?(笑)

 変なモルトしか置いていないバーの、単なる言い訳かも??? 

 

#釣り

この記事を書いた人