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レモンを握る日々

「マスター、ドライマティーニ、ボンベイで!」
「俺タンカレーライムね!」
・・・カクテルでベースのお酒の銘柄を指定されるお客様はたくさんいらっしゃいます。

もちろん一口にGinといっても銘柄によって風味や口当たりは様々です。
作る側のオイラはお客様の好みでお作りするのが仕事です。
でも好み以前にカクテルの出来を左右するのは銘柄以上にリキュールの質や
柑橘果汁の味やと思います。

特にレモンはライムに比べて味の個体差が大きくて選別しないと美味しいカクテルはできません。

まず表面はデコボコしてるかツルツルしてるか、大きい小さいか、重いか軽いか、弾力はどうか?
デコボコしているレモンは見た目より軽くて皮が厚く果汁が少なく渋みが多くて向きません。

またツルツルしてて重くても柔らかいレモンは皮が薄くて果汁は多いですが、
酸味に乏しくこれもダメ。

適度にツルツルしてて適度な重さ、持った時に程よい弾力があるレモンは皮の厚さも程々で
フレッシュな酸味がある良い果汁が採れます、もちろん渋みが出ないように絞るのも大切ですが。

昔毎朝天満卸売り市場の果実店で1個1個握らせて頂いて仕入れしたもんです。
そんなに買う客じゃないのに、嫌な顔一つせず触らせてくれたおっちゃん。

今度はどこで握らせてもらえるかな?また探さないと・・・。

こんなにレモンを握るオイラ、「ザ・テレビジョン」の表紙に使ってくれないかしら?

#お酒話アレコレ

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