MENU

ISLAY3日目 その2


まずはじめの画像はOctomoreの樽から。

今回は樽のお話。
ですがその前に蒸留施設の話を少々。

Bruichladdichのpot stillは二機。
中の初留釜、再留釜の内部構造が違う様です。


それからちゃんとBruichladdichを蒸留してるときはBruichladdichのパネル。
Port Charlotteの時はPort Charlotteのパネル。
もちろんOctomoreの時も取り替えます。
ちょっとほほえましい。

さてここからが今日の話。樽についてです。
大体Bruichladdichではbourbon樽を
heavenhillなどから買っているそうです。

使う際もほとんどFirst-fill。
樽の内側をさわらせていただきましたが、
First-fillだと結構内部の焦げが手に付きます。

画像の樽はほとんどがbourbon樽の
ホグスヘッドです

蛇足だとは思いますが、一応Whiskyの樽の種類を解説しますと、

バレル:一般的なbourbon樽。
     180リットルと小さく、
     バレルをそのまま使っての熟成はあまりしない。
ホグスヘッド:バレルを分解し組み直した樽のこと。
         モルトの熟成のほとんどはこちらの樽で行う。
         容量は約230リットル。
パンチョン:やや大きめの樽。約480リットル。
バット:sherry熟成用の樽。480リットル以上。
こんな感じでしょうか?
他にも新樽とかquarter caskとかありますね。

さて話は戻って、
そのほかにも見た限りでは、Madeira、Port、Wine、貴腐ワインなども。

Madeira樽です

Wine樽。
こちらはイタリアのToscanaの物。
どんな味になるんでしょう?

最後は貴腐ワインの樽。
当然貴腐といえばあの樽です。
ソーテルヌの特別第一級です。

興味深かったのは、買った樽の中にはそれぞれのお酒が結構入っているそうで。
(樽の状態保持のためという理由もあるようです)
そして入っている物を出さずにwhiskyを入れてしまうことが多々あるそうです。
というか、普通らしいです。
Finishの香りを印象づけるために、混ぜてしまう。
あくまで樽のみに由来する香り付けかと思っていたので、これは寝耳に水でした。
昨今のsherryの質の低下により、上記のことも重なって、
現行のsherry finish、sherry樽ものはあまり美味しくない、
というよりも昔よりもかなり味が違う、そんな具合らしいです。
最近のWine樽finishの不自然なまでの赤色は、上記の理由もあったんですね。
これは知らなかった。
(最近のsherry樽、僕全然呑めません。
一度でもoldボトル-sherry樽物を呑んでしまうと、
現行物のべたつき、ゴム臭が気になって気になって…)

先日のエントリーに登場した、島田孝一さんがおっしゃるには、
結構いい加減に樽やモルトを扱っているそうで、
車から降ろす際には、クッションにぼんぼん投げてしまったりとか。
モルトを神聖な物の様に扱っている日本人にとっては、ちょっと想像出来ないかもしれませんね。

女性の後ろに写っているのが件のスポンジです。
この上にボンボン投げ落としているそう。
現場を見てみたかった(笑

さて、樽の話はここまで。
次回はいよいよウェアハウスでのお話です。

#ISLAY

この記事を書いた人