今回はあまりワインの生産地としては知られていない「モルドバ」のワインのご案内です。
モルドバは東ヨーロッパの内陸に位置する、面積が日本 の10分の1以下の小さな国です。西はルーマニア、他の三方はウクライナに囲まれ、近くにはハンガリーやブルガリアなどのワイン生産国があります。緯度はボルドーに近い46~48度で、気候や降雨量はブルゴーニュに近いと言われます。海抜は100~490mで丘や谷が多く起伏に富んでいます。
ブドウ栽培は約5千年前に古代ダキア人がブドウからワインを造る方法を発見したことにより始まり、紀元前3世紀頃にはギリシャ人の入植者によりワイン造りは盛んになります。紀元100年頃には繁栄を極めるローマ帝国の庇護の元、15世紀にはモルドバ公シュテファン3世によりワイン造りはさらに盛んになりました。
しかし16世紀にはオスマントルコの征服により、約300年間ワイン造りが禁止。1812年にはブカレスト条約によりモルドバはトルコより帝政ロシアの一部となり、ロシア貴族達が葡萄畑を手に入れ、コーカサス地場品種を植え付けました。1940年にソ連に併合され、1991年に独立。1990年代半ばにはワイナリーの殆どが民営化し、西ヨーロッパ品種のクローンと近代設備が導入されました。
近年では若い世代の生産者が西ヨーロッパのワイナリーと交流し、モダンな醸造方法やかつての地場品種にも力を入れるようになっています。
以前リアルワインガイドで「旨安賞」を獲得したアスコニのワイン、4種類をご案内させていただきます。
あまりお飲みになられたことが無いと思いますが、エレガントな飲み口のモルドバ・ワイン、ぜひお試しください。
アスコニ エクセプショナル メルロー 2014
しっかりとリッチな味わいながら大きなボディになり過ぎず、樽のニュアンスも絶妙で果実の美味しさを上手にサポートしています。タンニンも滑らか。お食事と共に気軽に楽しめる、上品な赤ワイン。
しっかりとリッチな味わいながら大きなボディになり過ぎず、樽のニュアンスも絶妙で果実の美味しさを上手にサポートしています。
※ 2014年物が終了後、2016年物に切り替わります。
アスコニ エクセプショナル カベルネ・ソーヴィニヨン 2014
豊かな果実感に樽熟成からのニュアンスが上品なカベルネ ソーヴィニヨン。食事に寄り添うバランスの良い味わいで、モルドバのポテンシャルを感じ取れるワインです。
アロマはカシスやブルーベリー、コショウの香りでスパイシーさも。フレッシュな果実感に樽熟成からのニュアンスが上品です。
マロラクティック発酵は基本的に行いません。トースティな樽の香り、まろやかでコクのある果実感。心地よいアフターの酸。モルドバワインの素晴らしさが実感できる1本。最良の区画のブドウを樽熟成で仕上げたリッチなシャルドネ。
アスコニ エクセプショナル リースリング 2015
フレッシュ&クリーンな果実のリースリングです。
#果実酒