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OBベンリアック1968-2010(41年)

BENRIACH
LIMITED 1968 RELEASE
“From Speyside to Kobe: Bottled for Bar Main Malt and to celebrate Sone Bussan’s 60th Anniversary.”

Aged 41 Years
700ml 51.0%
Distilled:1968
Bottled:2010/08
Bottle No: 76/104
Cask No:2709
Cask type: HOGSHEAD

オススメ度(10)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

香り:圧倒されるほどのトロピカルフレーバーだ、クリーミーでもあり、奥からは乾いた麦のような香ばしいフレーバーも感じられる。
マンゴー、ミルクキャラメル、レモンの皮、ライチ、そしてピーチ、フルーティーさが怒涛のごとく押し寄せてくる。
これらは御菓子のハイチュウのような香料感のあるクリーミーで甘酸っぱいニュアンスで、どこかベンリアックらしさとして感じられる。

味:フルーティーな口当り、パパイヤの缶詰、桃、トロピカルフレーバーが口当りからしっかり広がる。裏には少しハーブ系のニュアンスもある。
酒質は非常に厚く舌にしっかりと乗る、時間と共にクリーミーで南国感は、バニラアイスとマンゴーソース。ほのかにシナモンのようなスパイスも感じられる。
余韻はまろやかでスムーズ、蜂蜜、アーモンドやフルーツの皮、乾いた麦のようなビターさがあって、戻りの南国感と一体化する。

コメント:キャンベルタウンロッホにて。開栓2日で天に還ってしまったベンリアック。
リリース前から馬鹿美味いとか、○万円だとか、色々とハナシはうかがっておりましたが、もはや解説不要なほど話題に、かつ有名になってしまいました。
キャンベルさんの開栓10月2日、話は届いておりましたので、10月3日にOMCでしこたま飲んだ帰りにキャンベルに寄り道、満席の店の前で座り込みのスタンバイまでして飲んできました。
もうなんと言いますか、60年代ボウモアを思わせるフルーツ感に、僅かにフルーツの皮のようあビターなアクセントもあって、完璧です。悶絶卒倒至福のひと時でした。

ボトリング分担は半々、“From Speyside to Kobe: Bottled for Bar Main Malt and to celebrate Sone Bussan’s 60th Anniversary.”のとおり、
モノとしては関西圏を中心に、後は直接コネクションのある方々に流通しました。
なんせ104本のみですからね、実質102本の流通先はどの番号がどこ、というのがわかっているような状況なんだとか。

私が飲めた68ビンテージのオフィシャルはこれが3種類目(というか3種類で全てでしたっけ)、
先日ゴブリンさんからいただいた68-05の#2708、今回のボトルの1つ違いにあたるわけですが、それも南国感もしっかりありつつ、このボトル以上に桃感がはっきりと感じられました。
テイスティングノートの中では果樹園に居るようと、大絶賛してますね。68ベンリアック一口で、将太の寿司並みにトリップしてしまったようです。
しかし、それだけの存在感は、このボトルしかりこれまで飲んできた全ての68ベンリアックに備わっているように思います。

さて、最近リリースされている長期熟成ベンリアックは、フルーティーであり、トロピカルフレーバーが備わっているものが多いですが、
ヒデ麻呂さんが、トロピカルフレーバーは麦の品種と、フロアモルティングによるものが関連しているのではないかと一説を著書に記しています。
ベンリアックはフロアモルティングを行っていましたし、現在もそれは少量ながら続いており、
現行オフィシャルの20年には、桃のようで若干トロピカルなフルーツフレーバーを感じることが出来ます。

しかし60年代から70年代、そして80年代、フロアモルティングによるモルト製造の割合が減っているなかで、やはり同様にトロピカルフレーバーの強さも減っているように思います。
(もちろん蒸留工程による速度、ミドルカットの厚さ等、年代によって効率化され、違いが出ているところもあるはずですが。)
同様にトロピカルフレーバーの代表格、ボウモアに関してはパフューミービンテージが70年代から80年代にかけて存在するため、比較しづらい部分がありますが、
ベンリアックに関しては、この関連性はあながち偶然ではないように思います。今後も要チェックですね。

#ベンリアック

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