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【樽】アメリカンスタイルウィスキーとバーボン樽造り

先日、第2回ウスケバ関東オフ会でTESTERを試作し、その後マリッジを行っていた樽の後日談です。

マリッジ開始から2週間、しっかり樽の影響を受けさせたTESTER Ver2は無事樽出しとなり、皆様にお目見えする時をボトルの中で待っている状態です。
上の写真左側に、ちょこんと置いてあるトールボトルがTESTER Ver2です。中々色の濃い仕上がり、あとでブレンド内訳とコメントもUPしないといけませんね。

年末にイベントが開催できればその時にお目見えできるでしょうか。
最後に調子に乗って色々入れたので、だいぶ違う印象になっていますが・・・

さて、TESTERは払い出しましたが、樽は保管のために何かしら高度数の蒸留酒を入れておかなければなりません。
今回マリッジしていて思ったのは、新樽の絶対的な影響力。5リットル樽なのでその影響はより強いものです。
私はテイスティングノートでは”焼き芋”や”栗の渋皮煮”として表現しますが、ねっとりとしたヘビーチャーオークのニュアンスがしっかりと出てきます。

もちろんそれはオーク由来で悪いフレーバーではないのですが、過度な影響は控えめにしたいのがこの樽の方向性。
なので、今後の活用のためにその影響を抑え、かつ望ましいフレーバーを持った樽にするため・・・バーボンカスクに仕上げてみることにしました。

樽に詰めたバーボン
・ワイルドターキー8年 95年瓶詰 50.5度 
・ジャックダニエル 90年代流通 43度 サントリー
・ジャックダニエル 80年代後半流通品 特級 45度(アメリカ流通品)
・フォアローゼス 80年代後半流通品 特級 43度
・オールドフォレスター 80年代後半流通品 特級 43度
・IWハーパー101proof  50.5度 ← ボトル紛失(捨てたっぽい)
・IWハーパー 90年代流通 UD社 43度

この罰当たりめ!という声が聞こえてきそうですが、家にあったトレジャーハンティング格安入手バーボンで、封の開いてるものから適当に詰めてみました。
ブレンド比率は適当です。ワイルドターキーだけは新たにあけましたが、まぁそんなもったいぶるモノでもないのでどばっといきました。
ただどれも微妙に残っていますが、ちょっと残してテイスティング用にしたいなーという、貧乏根性からだったりしますw

樽に詰めて寝かせること約20日、元々オールドバーボンを使っていることもあってか、
ストレートだと度数の割りに濃厚で、ややねっとりとしたボディ、オーク感もあって、唾液と混ざることで面白い変化をするウィスキーに仕上がってきました。
樽としっかりなじませるため、もう2週間くらいは詰めておこうと思います。

元々TESTERという、少しピーティーなブレンデットが入っていた樽に詰めていますので、このウィスキーはバーボンではなく、アメリカンスタイルウィスキーということになります。
ほぼ新樽とはいえ、ウィスキーカスクに詰めたバーボンなんて法律的にはありえない組み合わせです。その点で、通常のバーボンには無い複雑さと変化を身にまとっているのかもしれません。

ただロックにすると、粘性のあるボディはまだ残るのですが、ハイプルーフバーボン(ベイカーズや、ブラントン・ストレートフロムザカスク等のような)にある、
ふくよかでパワフルな芳香はなくなるので、そこがちょっと惜しいかなーという気がします。

なんて偉そうなこと言いつつ、バーボンぜんぜん手を出していないので、どなたか専門で取り扱われている方のご意見を伺いたいですね。

#酒供養樽日誌

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