THE YAMAZAKI
“MIZUNARA CASK”
48% 700ml
Bottle: 1 of 1000
Cask: MIZUNARA
価格:25000円
オススメ度(8)
☆☆☆☆☆☆☆
香り:しっとりとしていてオールドシェリーを連想させるような、果実や赤い花のような上品で甘い香りが広がる。
プラムに皮付きの葡萄、キウイフルーツ、熟したブラッドオレンジ、いくつかのフルーツが重なって酸味控えめで糖度が高い。
フルーツに加えてウッディさと、若干ハーブのようなビターなニュアンスも感じることが出来る。
開けたてだからかアルコールが鼻を刺したが、これは時間が解決してくれる。
味:口当りは上品な甘さが広がり非常にスムーズ、チェリーやバブルガム。リッチ。
その後レモンクリームや桃、イチジク、口の中をしっかりと満たすフルーツ感、熟成感のある複雑でうっとりするような味わい。
刺激はほとんど無く、口の中にステイさせることで、より様々な変化を感じ取れて幸せになれる。
鼻抜けはしっかりとしていて、余韻も長く、舌の上にミルクコーヒーや甘いフルーツのフレーバーが長く残る。
コメント:プレジールにて、8月末にサントリーが販売した山崎のミズナラカスク。
山崎のカスクシリーズとしては、昨年はシェリーにバーボン、そして今年に入ってパンチョンがリリースされ、その次の第4弾としてリリースされたもの。
原酒としては十数年モノから数十年モノまで幅広くブレンドした、というコトらしいですが、確かにこのミズナラカスクの味わいや、
値付けからすると、10年クラス~25年クラスの長期熟成原酒がしっかりと使われていそうです。
その味わいは、80年代や90年代リリースの長熟GMにあるような“オールドシェリー系”かと思ってしまうようなフレーバーです。
香りからは特にそれを強く感じます。味のほうは、シェリーのそれではなく、もっと繊細な奥ゆかしさのようなモノを感じるのですが、
調べてみると神社や香木のような香り・・・があるらしいのですが、言われてみれば香りのクリーミーで甘い、
ハーブっぽさもある上品な香りは、お香や和のテイストとして結びつくものなのかもしれません。
個人的にミズナラカスクは、ちゃんと飲んだのはWML2010限定ボトルの羽生だけだったので、
(その前は、飲み始めたばかりのころに名古屋のBARNSで、オーナーズカスクのミズナラ)
山崎からミズナラカスクがでる!と聞いたときはフレーバーを想像することが出来ず、色々驚かされる一杯でした。
いやー勉強になりました。
25000円という価格設定は、強気というか、サントリーらしいなぁと思いますが、悪いものではなく良く出来たジャパニーズモルトです。
15000円くらいだったら、ものすごくうれしいんですけどね・・・
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余談ですが、ウスケバ関東オフに持参する、ミステリアスブレンデットモルトのベースとなるブレンドを作成中です。
せっかく樽が手元にあるので、5種類のモルトをブレンドしてマリッジし、その原酒を当てるという遊びをしようと思っているのですが・・・
これが本当に難しい。
あるイメージをもってブレンドを始めましたが、樽のバニラ感が強くなりすぎたり、ワクシーな感じになってしまったり、
はてはオイリーさと妙なヨード感がでてしまったりと、中々狙いどころに落とせません。
5種類のモルトのうち、3種類は決まりましたが、ここから先が難しい・・・
その点今回のミズナラカスクは、個性が強いというミズナラ樽の原酒を素晴らしく纏め上げているということで、
日本のブレンダーの技術の高さ、わが身を持って知るところとなりました。
ウスケバ関東オフまであと2週間、明日には樽詰めしないとなー。
※あと2週間を切りました!参加をお待ちしております!!
#山崎