第2回ウスケバオフ会において、酒供養を企画しているくりりんですが、
その実施にあたっては、クリアにしておかなければならない点がありました。
それが、酒税法(酒造免許、酒販免許)との兼ね合い。
イベントの親元様であるFellow & Fellow様は、BARを営業されておりますし、その点クリアなのだと思いますが、
その手の業界と全く関係のないくりりんは、そんな資格等持ってるわけありません。もちろん知識もありません。
まぁ仲間うちでこっそり実施する分には、問題ないのでしょうが(笑)
すでにこうしてブログでPRもしてますし、こっそり・・・なんてワケにもいきません。
これで後々税務署から通達が来てしまって、参加者の皆様に迷惑をかけるようなことがあってはならない・・・
ということで、付け焼刃ですが、酒税法を勉強した上で、
横浜税務署に本件について確認を行いました。
まず、酒税法今回懸念事項となるのが
①アルコールのみなし製造
②酒販行為
①については、今回の行為が酒税法上で言う”混和”に当たるかどうか
②については、オフ会の会場費、樽代や小分けの瓶代のために参加費を取ることが酒販行為にならないか
この2点が確認事項となります。
まず①については、酒税法を抜粋すると
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(みなし製造)
第四十三条 酒類に水以外の物品(当該酒類と同一の品目の酒類を除く。)を混和した場合において、
混和後のものが酒類であるときは、新たに酒類を製造したものとみなす。ただし、次に掲げる場合については、この限りでない。
一 清酒の製造免許を受けた者が、政令で定めるところにより、清酒にアルコールその他政令で定める物品を加えたとき。
二 清酒又は合成清酒の製造免許を受けた者が、当該製造場において清酒と合成清酒とを混和したとき。
三 連続式蒸留しようちゆうと単式蒸留しようちゆうとの混和をしたとき。
四 ウイスキーとブランデーとの混和をしたとき。
五 酒類製造者が、政令で定めるところにより、その製造免許を受けた品目の酒類(政令で定める品目の酒類に限る。)と糖類その他の政令で定める物品との混和をしたとき(前各号に該当する場合を除く。)。
六 政令で定める手続により、所轄税務署長の承認を受け、酒類の保存のため、酒類にアルコールその他政令で定める物品を混和したとき(前各号に該当する場合を除く。)。
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と記載されており、ようするに例外規定一~六を除いてお酒同士を混ぜると、お酒を作ったことになりますよ、というのがこの規定。
ただ、今回の酒供養に関しては(当該酒類と同一の品目の酒類を除く。)となっているため、
ウィスキー同一品目のバッティングで有れば混和にならず、問題はないはずです。
しかし今回届いた樽は、なんと販売者の心遣いから、乾燥防止のために”ホワイトリカー”が少量詰められた状態で送られてきました。
ホワイトリカーはようは焼酎です、樽には少なからず焼酎がしみ込んでいます。
つまり、ホワイトリカーを払いだした後の樽であっても、混和にならないかどうかの確認が重要となります。
そして確認の結果、問題ありませんでした。
つまり、資格を持たない人がシェリーやワイン等の空き樽でフィニッシュをかけても混和にならないんですね。
しかし、ウィスキーとして分類されていないものを、混和の例外条項を除いて混ぜた場合は、
みなし製造が成立するので注意してください。と、記載どおりの注意もありました
あ、でもこの法律だと、ダンカンテイラーが持っていると噂されている、南国フルーツ味の素を入れると、法律違反になりますねw
続いて②です。
これは酒販に関するの条項全文がかかってくるので、コピペは無しですが、
早い話、こういうイベントを、今回は会場費を含めて参加費を取って行うわけですが、それが酒販行為にらないかどうかが質問です。
これも、イベントの内容次第ではあるがきちんと会費の内訳を明らかとし、
その中に樽の中に詰めた酒の代金を含めず、というかそんなもの取らなければOKだそうです。
実は結構ひやひやしていましたが、イベントの運営の仕方さえ気をつければ、全く問題ないことがわかりました。
いやーよかったよかった。
樽買っておいて、イベントできませんなんてなったら悲しすぎますからね。
後は酒を詰める用の小瓶を発注して酒供養をはじめ、ウスケバオフ関係の事前準備は終了・・・
あ、あと挨拶もかねて会場に1度行っとかないと。
なにより、イベントがきちんと開催できるかどうか、そこが最大のポイントですが、
果報は寝て待て、体調崩さないように当日を迎えたいと思います。
~~余談~~
混和の記述の部分で、じゃあカクテルはどないすんねん!梅酒造りとかどないすんねん!
あれは色々混ぜてるから酒税法違反なんじゃないのか、という素朴な疑問を感じましたが、同規程内に
10 前各項の規定は、消費の直前において酒類と他の物品(酒類を含む。)との混和をする場合で政令で定めるときについては、適用しない。
11 前各項の規定は、政令で定めるところにより、酒類の消費者が自ら消費するため酒類と他の物品(酒類を除く。)
との混和をする場合(前項の規定に該当する場合を除く。)については、適用しない。
の記述があり、消費の直前(どれくらいの時間かは不明)であれば混和にはならないこと、
消費者が、たとえば家庭の範囲で楽しむために梅酒を作ったりすることは適用範囲外とすることが書かれていました。
なるほど、良くできてる。
※8月13日、持ち込みボトル情報UPしました。
#酒供養樽日誌