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【速】87Malts Night!! くりりんSide(5)

AM5:00、夢のようなひと時は終了し、宿に戻ってきました。
参加者の皆様、そして何より主催のタケモト様、本当にありがとうございました。
パトラッシュ・・・なんだかすごく空が明るいんだw

しかしこれはブロガーとしての使命、寝る前に”くりりんSide(4)”の続きを書こうと思います。
(と、書きながら寝てしまい、この時間なわけですがw)

・マッカラン1966
・GMグレングラント1956
・DTボウモア1966
・SRボウモア ブーケット1966-1984
・SRグレンオード ブーケット1962-1984

と、怒涛のラインナップを飲み。
それぞれ参加者皆様の意見を聞いたところで、いよいよブラインドテイスティング部門のスタートです。

ブラインドテイスティングは、基本ノーヒント、オフィシャル、ボトラーズ、ニューリリース、オールド混入でボトルの選択肢もない・・・
まさに砂場の中のダイヤ一粒を見つけ出す、最高難易度のモノです。
当てることが目的ではなく、あくまでラベルを見ないでボトルの本質を語り合うことが目的ですので、コレは非常に盛り上がりました。

まずは参加者のLEDさんが持ち込んでいただいた、謎のボトル。

アイラ系だ、いやスペイサイドなんじゃないか。オフィシャルか?いや、GMっぽいんじゃないか?
上流年代はいつだ!?、60年代か、いや90年代か!?と、様々な憶測が飛び交います。
今回集まった参加者は皆さん非常に経験豊富なモルト愛好家の方々です、過去の記憶から様々な蒸留所が飛び交います。

しかし結局このボトル、正解者どころか、近づくことすらできませんでした。

出題ボトルが取り出される、ドキドキの瞬間
正解はこちら・・・

イチローズモルト
キングオブダイヤ 1988
Ichiro”s Malt 1988 CARD (ダイヤ・キング)
Hanyu 1988/2006 C#9003 1st Cask Type Hogshead 2nd Cast Type American Oak Sherry Butt 322/555 Bts Alc 56%
 

ウィスキーマガジン誌で、デイヴが絶賛していたあのボトルです。
私自身もライフロイグのシェリー系かと思うような、ピートとシェリーの一体感があり、まんまとやられてしまいました。
羽生のシェリーが侮れないことは、ゴールデンホースのシングルカスク等で知ってはいましたが、しかしこれだけのものが日本の蒸留所から出ているということに驚きです。
LEDさんいわく、皆さんの予想の斜め上を行くモルト。
いや~・・・参りました。斜め上というのも確かに納得です。

続いては、タケモトさんからの出題ボトル。
実は今回、一人でも正解者がいればシークレットボトル2本が開く!ということがアナウンスされており。
参加者の皆さんのやる気は当然マックスです。

出されたボトルは70年代・・・グレネスク12年を連想させるような麦感のある香りがありながら、
口の中でのフレーバーは甘酸っぱく、蜂蜜系のフレーバーもあり、フレッシュで力強い。
(時間を置くとヨードや若干のピートがでてきましたが、この時点ではわかりませんでした。)

クラガンモアだ、グレンファークラスだ、比較的若いんじゃないか、など有名蒸留所が候補としてあがりましたが
結局、このブラインドも正解者はゼロでした。
(ただし、参加者のサカモト氏が蒸留所を当てられました!)

正解は・・・タケモトさんが今回のイベントにあわせて引っ張ってこられた(善意による出品があったということです。ありがとうございます!)

ボウモア9年 1969 ジャパンインポート経由
(Bowmore 1969/1978 (58%, OB for the 20th Anniversary of Edoardo Giaccone”s Whiskyteca at salo, C#6634) )

いわれてみれば、若干奥からヨードチックなフレーバーがありピートも裏に感じることできます。
なにより完成度というか現行にはないボウモアのピート感があり、そしてなによりその保存状態の良さ。
タケモトさんにご提供いただいたボトルもそうですが、今回ご好意でいただいたというボトルはすべからく状態がよかったです。
まるでタイムスリップでこの2010年7月10日まで運んできたような、そんな錯覚さえ覚えてしまいます。
広がるフレーバーの生き生きとした、ある意味みずみずしさといったら・・・

しかしこれはわかんないって・・・特に現行のボウモアを主体に考えてしまう我々世代にはくるしいっすw

と、ここまで何の活躍もないくりりんですが、この後、すさまじい奇跡をみせます。

続いてはBARヒースさんからの出題。
当日、タケモトさんと打ち合わせてわざわざ持ってきていただいたボトルだそうです。

「地方BARさんにはぜひ当ててほしいんですよねぇ」
と意味深なことをつぶやきながらボトルをサーブするタケモトさん。
この謎のモルト、くりりんは一瞬であるモルトが思い当たりました。

いうならば、パワプロで強振で構えていたらそこにそのままボールが来たような、そんなイメージ。
オイリーで若干のヒネを感じるカラメルっぽさ、蜂蜜。70年代のブレンデットを思わせるような香り。
某ブレンデットのテイスティングノートの際、散々そのモルトについて書いていますが、まさにそれ。

これ蒸留所わかんねぇ・・・という声も混じる中、不思議と自信を持って答えました。

OBグレンエルギン 70年代流通 43度
(Glen Elgin 12y (43%, OB, White Horse, early 1970’s) 75CL)

キターッ!!!
(あぁ、あたってよかったあああ!)

正解も正解、ボトルまで指定するド正解っぷり。
かなり確証はあったのですが、このボトルもとにかく状態がよく、口の中での甘酸っぱさや
香りのヒネ感が知っているボトルに比べてよりよい方向にあり、もしかしたら違うかもという思いもありました。

それだけに、ボトルが取り出された瞬間の気持ちよさといったら・・・もう。
皆様すいません、かなり取り乱しました^^;

なんにせよ、サカモト氏の蒸留所名正解と、私の正解で
タケモトさんが持ってきたというシークレットボトルのテイスティングがスタート。
これもブラインドで出されたわけですが、このボトルがまたすごい・・・

>>長くなってきたので次回に続く!!

(すいません、ホテルからチェックアウト時間の連絡が入ってしまったので)

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~本記事部分の音声ファイルは以下より~

Part4,第2部ブラインドテイスティングスタート、ledさん提供の羽生1988/2006 キングオブダイヤまで

Part5,第2部ブラインド2本目、ジャッコーネボウモア1969/1978まで

Part6,第2部ブラインド3本目、グレンエルギン12年・1970年代後期流通(くりりんの奇跡)からSRボウモア1966/84の驚愕の変化まで

#87Malts Night

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