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本物の角打ち@雪の函館。

函館駅から歩いて1分、柳小路。
むかしは、寿司屋、小料理屋が立ち並ぶ「酒好きの遊園地」だった。
いまや、広大な「駅前駐車場」になって寂しい。



巷では、立ち飲み屋が流行っている。
「角打ち」を名乗る小洒落た店もあるが、厳密には「酒屋が店の一角で一杯売りする立ち飲み屋」のことだとか。



雪の降る「駅前駐車場」の一角に、ポツンと一軒の酒屋さん。
本物の「角打ち」である。



気に入ってしまい、都合3回も通った。
最近、酒屋を見かけると、古いウイスキーを探す癖がついた。
3時過ぎにふらりと入って、多少の罪悪感を持ちつつ昼ビールを1杯!

2度目は、ホテルで風呂を浴びながら心積もりした、夜のコースの1軒目。
12、3人立ちのカウンターが満席だった。
老若男女が、ワイワイと本当に楽しそうだ。
少しずつ詰めてもらって、罪悪感なく飲む。
「美味しい店?」を尋ねると、店主夫妻、お客さんたちがそれぞれお気に入りを披露し、ワイガヤのあと、1軒に収斂。
皆さん、たいへん親切だ。
お礼を述べて、衆目一致の1軒へ。
評判どおり、美味しくて、安かった。
満腹になって、今宵のバーへ。

3度目は閉店間際、美味しい店を紹介していただいたお礼を名目に。
ウイスキーを頼み、頭の中はサザン・モード。
♪ナイトキャップでやるスコッチ♪

店を出てホテルに向かって雪道を歩きだすと、八代亜紀モードに切り替わった。

♪お酒はぬるめの 燗がいい♪
♪肴はあぶった イカでいい♪
♪女は無口な 人がいい♪
♪灯(あかり)はぼんやり ともりゃいい♪
♪しみじみ飲めば しみじみと♪
♪想い出だけが 行き過ぎる♪
♪涙がポロリと こぼれたら♪
♪歌いだすのさ 舟歌を♪

飲むと聞きたくなり、聞くと飲みたくなる、酒飲みの心に沁みる名曲である。

#BAR

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