直球の命名だ。
慶応3年開業の「久村酒屋」(左)が営っているから、「久村の酒場」(右)。
酒場は昭和37年の開店。
何年か前のこと。
予約した寿司屋が開店時刻前だったので、どこかいいとこないかなぁと(←何を探してんじゃ?)、町をうろついていると、目に入ったのが「暖簾に赤提灯」。
早速、ガラガラッと扉を開けて(普通、寿司屋の前に酒場に入るかねぇ?)、
右手のコの字型のカウンター席に座り、
「生ビール!」。
カウンターの上面はガラス張りで、なかには皿小鉢。
すぐに出てくる肴だ。
刺身、揚げ物、焼き物などは、別に厨房で調理。
カウンター席の奥に置かれた寸胴には、ドーンと一升瓶が3本、湯浴み中。
燗酒を頼むと、オジちゃんが燗ごろの1本を抱えてきて、目の前でなみなみとグラスに注いでくれる。
店の設え、寸胴の前に立つ燗番のオジちゃん、走り回る料理番のオバちゃん、仕事帰りに「ちょっと一杯」の一見して酒好きな客。
そんな「昭和の酒場」が、酒好きのツボに嵌まってしまった!
そんな「酒好きの遊園地」が忘れられず、酒田に行くと必ず立ち寄る酒場になった。
それも、開店時刻の5時ピッタリに!
あれ?
すでに先客あり(笑)。
燗酒に切り替えた頃合いに、隣りに座った一人客の中年男性が話しかけてきた。
港座(「おくりびと」のロケに使われた)の上映会のボランティアをされているそうで、映画大好き同志、映画の話で盛り上がった。
帰りがけ、中年オヤジが携帯番号を交換し合ったなんて、恥ずかしくて書けねえぞ!(←あれ?)
酒田は、懐かしさを感じるいい街である。
おまけ写真。
朝食を食べに行くさかた海鮮市場。
そこでいただく、どんぶり鉢いっぱいの熱々「寒鱈どんがら汁」。
#BAR以外の店