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オーシャンの系譜(22) 三楽酒造 川崎工場跡を歩く。

京浜急行大師線の鈴木町駅(元は味の素前駅)を降り立つと、周りはすべて味の素の建物である。



改札口を右に出て踏切りを横切ると、すぐに味の素川崎事業所(大師線の北側)の正門で、関係者以外は立入禁止。

鈴木町駅を左に出て南に50mほど行くと、信号機のある交差点
下のグーグルマップと見比べながら読んでいただくと分かりやすい。



交差点を時計回りに
西北の角が、味の素食品グローバル開発センター ⇒⇒ 旧第一工場跡地。
東北の角が、味の素川崎事業所南工場
東南の角が、三角形の敷地(現在は更地) ⇒⇒ 旧第二工場跡地。
 1995年発行の市街道路地図帳には、メルシャン川崎工場と表記されている。
西南の角が、イトーヨーカドー川崎港町店(1998年7月1日開業)である。
 現在イトーヨーカドーヤマダ電機がある場所は、日鉄鋼管の旧工場跡地である。



ガラス張りの食品グローバル開発センター
住所は、川崎市川崎区鈴木町3-1
三楽酒造(メルシャン)川崎工場第一工場があった場所で、アルコールを製造していた。

昭和14(1939)年頃の第一工場



左奥の高い建物が蒸溜室
右奥の白い高い建物は、大師線を挟んだ味の素の工場である。

昭和60(1985)年頃の第一工場



味の素川崎事業所南工場を経由して、原料を移送するパイプが見える。
2枚の写真が同じ場所、第二工場屋上から撮影されたことがわかる。
戦禍を受けたにもかかわらず、多くの旧建物が残ったことに驚く。

昭和60年頃の第二工場。



第一工場の筋向いに建つ第二工場
住所は、川崎市川崎区港町13番地

「三楽50年社史」より、
合成清酒工場の用地としては、同じ昭和10年4月に操業開始したばかりのアルコール工場の筋向いに土地3,000坪を取得し、当時としてはこれまた大規模な鉄筋コンクリート3階建の工場が着工された。
第二工場は、第一工場製造の含水アルコールをパイプ輸送して合成清酒を製造するもので、技術自体にはそれほどの困難はなかった。

冒頭のグーグルマップには、撤去前の第二工場が写っている。
竣工間近の食品グローバル開発センター(2006年6月竣工)の周囲に建築重機や資材が置かれているので、2006年春頃に撮影された航空写真と推測できる。

第二工場の国道409号線(大師道)を挟んだ南側は、メルシャン物流管理センターである。

【参考図書】
■ 三楽50年史 (三楽株式会社社史編纂室、昭和61年5月発行)

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