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お盆はDVD三昧~マックィーンから日本のボンド・ガールまで。

お盆は毎年のことだが仕事は休みではないので、暇な時間(エアコンかけて、ビール飲みながら・・・笑)DVDを観て明け暮れた。

華麗なる賭け
(アメリカ映画らしくない)スタイリッシュで、シャレた映画だ。
スティーブ・マックィーンの代表作の1本なのに、なぜかDVD化されていなかった(VHSでは出ていた)が、ついに発売された。
汚れたジーパン姿で、いつも(馬や、車や、バイクで)汗臭く走り回っているイメージのマックィーンが、本作ではダンディにスーツ姿できめている。
アクション・シーンもない。
「スーツを着たマックィーンを誰が映画館に見に来るんだ」と、映画会社の上層部がキャスティングに反対したそうだが、見事に外れて大ヒットした。
音楽はフランスの天才、ミシェル・ルグラン



シェルブールの雨傘
天才ルグラン繋がり。
これも何ともオシャレで、切ない映画だ。
カトリーヌ・ドヌーヴ×ジャック・ドゥミ×ミシェル・ルグラン コンプリートDVD-BOX」の1本。
今回、見直してみてミュージカルというより、(Jazzyな)オペラだと思った。
そして、やはりカトリーヌ・ドヌーヴは絶世の美女である。
初めて彼女を観たのは、鬼才(奇才)ロマン・ポランスキー監督の「反撥」
2本目がこの「シェルブールの雨傘」だった。



吸血鬼(ポランスキーの吸血鬼)
鬼才ポランスキー繋がり。
何とも無粋な邦題。
原題は、
The Fearless Vampire Killers or: Pardon Me, But Your Teeth are in My Neck
「恐れ知らずの吸血鬼殺したち~すみません、あなたの牙が私の首に食い込んでるんですけど」
とでも、約すのかな。
スタンリー・キューブリック監督の「博士の異常な愛情」(これも陳腐な邦題。原題は、Dr. Strangelove or: How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb)と双璧の長い英語の原題だ!

原題で分かるように、コメディ(パロディ)映画である。
ポランスキーというと、「水の中のナイフ」、「ローズマリーの赤ちゃん」、「チャイナタウン」、「戦場のピアニスト」などが代表作だが、個人的には「吸血鬼」が最高傑作だと思っている。



冒険者たち
年に1、2回は観なおす1本。
珠玉の名作、永遠の青春映画。
必見!



気狂いピエロ
公開時(より少しあとに名画座の)映画館で観たときは、印象(記憶)に残らなかった1本。
今回、しばらく振りに見直してみて、脚本、撮影、編集、すべてに感心した。
とくに色彩設計は見事。
監督ジャン・リュック・ゴダールは、やはり天才だ!(←私が言うまでもないが!=笑)
ジャン=ポール・ベルモンドも素晴らしい役者だと再確認。
近年、ヨーロッパ映画がほとんど日本に入ってこないのは、寂しい限りだ。
今のカトリーヌ・ドヌーヴ、ジャン=ポール・ベルモンドを観たいなあ。



100発100中
最後の1本は日本映画。
ファンの間で、長らくDVD化(LDでは出た)が待たれていた作品だ。
脚本が都筑道夫(イアン・フレミングの007シリーズを日本に紹介したミステリー作家、評論家、編集者)と映画監督の岡本喜八
奇想天外!面白くないわけがない。

007(第1作「ドクターノオ」1962年公開) → 「100発100中」(1965年) → 「ルパン三世」(1967年)
「100発100中」を観ると、上記の流れが一発で理解できる。
007のスパイブームに乗った作品で、インターポールから来た(らしい)男(宝田明)がルパン三世、敵か見方か分からない爆弾専門のオシャレな女殺し屋(浜美枝)が峰不二子、警視庁の手塚部長刑事(有島一郎)が銭形警部であるのは明らか。
「100発100中」が作られなかったら、「ルパン三世」は生れなかった。
そして浜美枝のボンドガール(「007は二度死ぬ」1967年公開)もなかったかも知れない。



期せずして、すべて1960年代の映画になってしまった。(苦笑)

#[etc.] 心、ウキウキ!

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