余市1988 テイスティングイベントでは、ニッカウヰスキーさんから、
・シングルモルト余市 500ml
・ヒゲのウヰスキー誕生す (新潮文庫版)
をお土産に頂戴した。
発売前の貴重な「シングルモルト余市1988」を始め、美味しいウイスキーをご馳走になったうえに、お土産までいただきありがとうございました。
さて、俗にニッカ本(リタ本は除く)といわれるのは、ご存知のとおり次の4冊。
1.ヒゲと勲章~ウイスキー革命は俺がやる (竹鶴政孝著、1966年、ダイヤモンド社)
2.ウイスキーと私 (竹鶴政孝著、1972年、ニッカウヰスキー)
3.ヒゲのウヰスキー誕生す (川又一英著、1982年、新潮社)
4.琥珀色の夢を見る~竹鶴政孝とニッカウヰスキー物語 (松尾秀助著、2004年、PHP研究所)
残念ながら4冊とも絶版で、古書店でも最近は入手が難しくなっている。
「ウイスキーと私」は、竹鶴翁自らが書かれた日本経済新聞「私の履歴書」を本に纏めたもので、竹鶴翁のそのときどきの気持ちなどが克明にわかるという点で大変に興味深く貴重なものだが、日時などに記憶間違いと思われる若干の箇所が見られるのが残念だ。
ちなみに竹鶴翁は「ヒゲと勲章」に、次のようにお書きになっている。
(引用)
私はいまだにノートも鉛筆もペンも持たない。日記もつけない。重要事項は記憶しておくという主義だ。
そして必要のないことはできるだけ忘れてしまうことにしている。これが案外長生きのコツかもしれぬ。
したがって、もう4、50年も前の思い出話となると、日時に関してはいささか狂いがあるかもしれない。
竹鶴翁に先手を打たれてしまったのでは、苦笑いするしかない。
また次のようにも書かれている。
だが、ことウイスキーのこと、酒のこととなると、まるで昨日のことのように思い出されるから不思議である。
さて今回特別にいただいた本は、「ヒゲのウヰスキー誕生す」を文庫化(1985年)したもの。
竹鶴政孝翁が逝去されたのが1979年8月29日なので、「ヒゲのウヰスキー誕生す」は政孝翁の伝記、言い換えると「ニッカウヰスキー社史」として企画された本である。
日時、場所などの事実関係が精査されて、竹鶴政孝本としては決定版(最初に読む1冊!)といえる。
この「ヒゲのウヰスキー誕生す」が、ネットで簡単に購入できることをご存知の方は、案外少ないようだ。
新潮オンデマンドブックス: ヒゲのウヰスキー誕生す。
5割ほど割高だが、1冊1冊、注文ごとに印刷、製本するので致し方ないことかな、と思う。
#ニッカウヰスキー