「PACO」とは
“デザイン”、“エコロジー”、“グリーン”をテーマに異なるトップクラスのクリエイターが集結し開発された3mの立方体で出来た小空間です。
特長
世界に類を見ない、開閉式ルーフ
極小でありながら、多様なニーズを満たす空間構成
建築物としては、極めてローコストな価格設定
トップクラスのクリエイターが集結したデザイン性の高いプロダクト
http://www.roovice.com/portfolio/015paco.html
スモールセカンドハウス PACO
http://www.paco.bz/company/index.html
PACOの夢「インフラフリーに」
PACOには、無人島に設置するという夢があります。
そのためにPACOをインフラに頼らず、自生できる循環型設備を搭載したものに成長させる必要があります。
しかし現状は、たった1.5人のための居住スペースであろうとも、PACOは一般住宅なみのインフラを必要とし、自然の中での設置を考えたとき、どうしても建物のスケールに対してインフラが大げさになってしまいます。PACOのその小ささの魅力の1つは、無人島にでも、人里はなれた山の中にでも、どこにでも置くことができることです。しかしながら現状ではそれはかないません。もちろん、そのために長い距離を電線や下水道を引けば可能になります。ただ、それでは場当たり的な対処にすぎず、そもそも存在の仕方が美しくありません。そこで、我々は今後一つずつでも既存のインフラに頼る部分を減らしてゆきたいと考えています。
まず、インフラから切り離す為には、独立型の発電と給水、排水の設備を整える必要があります。電気はソーラーパネルや風力発電、燃料電池によってまかなうことが考えられますが、それぞれ天気の問題、風力の問題、そしてコストの問題などがあります。例えば、ソーラーパネルの場合、PACOのサイズ(1.5人が生活できるスペース)よりも発電設備の面積が上回ってしまいます。給水には、井戸、浄化槽による雨水利用等が考えられますが、やはりいずれもコストが高く浄化槽もかなり大きな体積を必要とします。さらに衛生的な問題で、保健所の許可がおりるとも限りません。排水に関しては、バイオトイレや中水利用システム、ビオトープや浄化槽により、水を再利用することが考えられますが、給水同様、コストと面積の問題があります。
ただ、そのためには当然我々のような小さなデザイナーの集まりでは到底到達しえる問題ではありません。もちろん、技術的には、多大な費用をかけたり自己責任の範囲では可能ではあります。しかし、それは本当の意味で実現したとはいえません。それを可能にするには大きな企業や国の力が必要なのです。
現時点ではこんな小さな箱ですらインフラに頼らざるを得なく、まだまだインフラフリーには程遠い話です。衛星で人の顔まで認識できる時代でありながら、意外とそんな簡単に思えることが現実にならないのです。そう考えると、我々はまだまだ考えることが沢山あります。そして、それが可能になったとき、無人島でもPACO一台あれば生活できるようになるわけで、我々はその夢を実現させるため今後もPACOを成長させていきたいと考えています。