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SCENT OF JACK DANIEL’S

オープン当初から来店されているお客様で、ジャック・ダニエルを好んで飲まれる….と言うよりも、殆どジャック・ダニエルしか飲まれない方がおられます。
でも、どういう訳かその方は2回目から“ジョン・ダニエル”と注文されるようになりました。
まさか間違えておられる訳は無かろうと首を捻っていると、タネ明かし。。

昔見られた「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」(米’92)という映画で、アル・パチーノ扮する盲目の主人公フランツがそのように言っていたのを真似しているとの事。
私が相当な映画好きだと知ってお遊びでされた事でしたが、当の私は全くそんなシーンは記憶から飛んでおり、失礼してしまいました。。

もう一度映画を観てみると、確かにフランツが“ジャック・ダニエル”の事を“ジョン・ダニエル”と呼ぶシーンが登場します。

部屋のミニバーにあるウイスキーのミニチュアボトルの銘柄を、盲目のフランツのためにクリス・オドネル扮する旅の同行者である若者チャーリーが一つ一つ伝えると、「どれも安物ばかりだな。ジョン・ダニエルを並べさせろ!」と毒づくフランツ。
「ジョン・ダニエル?ジャック・ダニエルでは??」と聞き返すチャーリーに「おれはジャックダニエルと付き合いが長いからジョンでいいんだ!!」とフランツ。。
フランツにとってジョンはジャックの愛称であり、それだけジャック・ダニエルを愛しているという事の証なのでしょう。

これ程洒落が効いていて、秀逸な台詞を忘れていたなんて不覚でした。

この作品でアル・パチーノはアカデミー主演男優賞を受賞しました。何と7度目のノミネートでの悲願達成です! 7度もノミネートされたという事実だけでも、十二分に名優である事を示していると思いますが。。。

見終わった後の余韻がとても長く、男の弱さやカッコ良さに胸が熱くなる映画です。
そんな映画には、ジャック・ダニエルのチャコール・メローイング製法(原酒を樽詰めする前にサトウカエデの炭でろ過する)が生み出す、エレガントな香りが最高の小道具だったのでしょう。

最後にもう一つお洒落な台詞を。。
ガブリエル・アンウォー扮する魅力的な女性の香りを、「オグルビーの石鹸」だと言い当てた後のフランツの一言。

「これでどこにいても、あなたを見つける事が出来ます。」




                   JACK DANIEL”S 40%  700円/30ml

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